ファッションウィッグのフォンテーヌが
運営する、見るだけでも楽しい
おしゃれなお出かけ情報をお届け♪

ファッションウィッグのフォンテーヌが運営する、
見るだけでも楽しいおしゃれなお出かけ情報をお届け♪

main_image175

白金台に佇む「瑞聖寺」とフランスのごはん散歩

No. 435

白金台の目黒通り沿いを歩いていると、にわかに周囲の喧騒が遠のくような、不思議な静けさに包まれる一角があります。
目黒通りより

黄檗宗(おうばくしゅう)の禅寺、瑞聖寺(ずいしょうじ)です。
江戸時代初期に創建されたこの寺院は、「元祖・山手七福神」の布袋さまを祀り、美が静かに息づく場。一風変わった寺院建築を望むことができます。 
hon_o175
創建は1670年。関東大震災にも第二次世界大戦の空襲の際にも火災を免れた本堂(大雄宝殿)は中国明朝の建築文化が、色濃く息づくいています。

本堂の前に広がる「月台(げつだい)」は石敷きの広場で、本堂と参道をつなぐ「間(ま)」のような空間で、心を整える場でもあります。
月台

敷石

菱形の敷石は龍の尻尾を表したもので、龍が境内を泳ぎ、本堂を守ります。

本堂の軒下には、木製の魚が吊るされています。
木製の魚

これは「開梛(かいぱん)」というもので、修行僧が食事や勤行の合図に用いたそうです。なぜ、魚のかたち?と思うことでしょう。それは魚は目を瞑らないことから「寝る間も惜しんで修行に励む」という意味だそう。ここが修行の場だったことを物語っています。
本堂なか
境内では歴史を刻んだ本堂に調和したモダンな建築が目を引きます。
庫裡

建築家・隈研吾氏によって設計された低層の建物は木がふんだんに用いられ、約355年前に建てられた本堂に寄り添うような、やさしさを感じます。

水盤

大きな水盤には、空を仰ぐように本堂と高層ビルが静かに映り込み、一瞬、現実と幻の境界が曖昧になるような不思議な感覚に包まれます。ずっと佇んでいたくなるような場所です。

境内で休憩するなら、本堂の裏手にあるベンチへ。
ベンチ

のんびりできるので、おすすめです。

瑞聖寺を後にし、再び喧騒の目黒通りへ戻ると、五感が自然と「日常の小さな幸せ」へと開かれていくのを感じます。
目黒通り

足を運んだのは通り沿いに佇むレストラン「Pedibus Jambus(ペディビュス ジャンビュス)」。
フランスのおうちごはんを思わせる。チーズパンとスープの組み合わせがとくに人気があり、ランチどきには行列必至。
この日もお店の前には赤いチェアがずらりと並べられ、順番を待つ人たちの姿がありました。名前を記してしばらく腰かけて待っていると、私の前までが入店可能とのこと。
外観

名前を呼ばれるまで待つひとときは、さながら禅のような時間。
そしてようやく席に通され、注文したのはアツアツのチーズパンと、土っぽい香りが立ちのぼるごぼうの濃厚なスープ。冬場はポタージュ系のスープが中心ですが、初夏から夏にかけては冷たいスープも用意されます。
スープ
数種類あるスープのなかから、ごぼうのスープをチョイス。浮かんでいる白いものはフレッシュの「フロマージュ・ブラン」で、コクを添えます。野菜や豆も入り、見た目よりグッとボリュームがあります。

チーズパン

パンをぎっしりと覆うチーズはとろけるように口の中に広がり、スープはごぼうの力強い旨味を伝えてくれました。ちなみにお店のメニューはチーズパンとスープのほか、煮込み料理やキッシュ、サンドイッチ、ケーキ類も並んでいますよ。

また、このお店では料理を待つ間、店内を彩る愛らしいものたちを観察する楽しみもあります。
メニューのクシャッとした風合いもなんだか心落ち着きます。
店内

メニュー
瑞聖寺で心が整えられ、ペディビュス ジャンビュスで体が満たされる―白金台の散策は静と動、内と外、精神と味覚がひとつに溶け合うような、“美と美味の巡礼”とも呼びたくなる時間でした。

鐘
<ご案内>
瑞聖寺
東京都港区白金台3丁目2-19
03-3443-5525
https://visit-minato-city.tokyo/ja-jp/places/994

Pedibus Jambus
東京都港区白金台3-18-5
https://www.instagram.com/pedibusjambus/

-