秋、「岡本太郎記念館」。季節に誘われて。
No. 23
街歩きにぴったりの季節到来です。今回、お散歩したのはお洒落タウン・南青山。以前から一度、訪れたいと思っていた「岡本太郎記念館」に行ってきました。南青山の骨董通りから道1本、奥まったところにあるこの記念館、住宅街の一角にあり、ひと際、異彩を放っています。
ここは「芸術は爆発だ!」でおなじみの岡本太郎が84歳でお亡くなりになるまでの50年近くを暮らしていた自宅兼アトリエで、現在は「岡本太郎記念館」として一般公開されています。
玄関を入ると、左手にはカフェスペース、そして右手の庭には、草木や花などの植物と共存するように、太郎の作品がところ狭しと置かれています。
岡本太郎といえば、太陽の塔に代表されるような“太陽”をモチーフとした作品が印象的ですね。このお庭には金色に輝く大きな太陽のオブジェ「若い太陽」があります。にっこり微笑んでいるようにも見え、ついこちらも笑顔になります。
さらに「座ることを拒否するイス」が置かれています。カラフルなイスの座面にいろんな顔が描かれていて、ここに座るのはたしかに勇気が入りそうです。私も座ってみようかと思いましたが、作品に座るなど滅相もないということで、写真に収めさせていただきました。
そして、なにやら2階の方から視線を感じるので、ふと見上げると、そこには、2階のベランダから覗く、太陽の塔の姿が! 「やあ!よく来たね!」。そんなふうに挨拶しているようにも見えます。
そして、いよいよ館内へ。館内は写真撮影OK。ここぞとばかり、写真を撮らせていただきました。
中に入ると右手にリビングが現れます。なんと、そこには、さまざまな作品に囲まれてポーズを決める白いスーツ姿の太郎の等身大(!?)マネキンが。
またイスのいえには、太郎さんのパネルと、岡本太郎を支え続けた敏子さんのパネルが並べられています。壁に飾るのではなく、椅子の上に置かれているのがいいですね。お二人がこのリビングで寛ぐ姿が目に浮かぶようです。
リビング奥には アトリエがあります。天井が高く、広々とした空間。そこには作品が展示され、天井からオブジェが吊り下げられ、机には愛用の絵の具や筆など、生前のままの状態が保たれています。今にも太郎が現れて、絵を描き始めるのでは、そんなふうに思える場所です。
そして、2階へ。
2階では現在、企画展「岡本太郎の沖縄」(7月6日~10月30日)を開催中です。数か月ごとに太郎の作品をテーマに行われる企画展は、この記念館の見どころでもあり、企画展目当てで何度も訪れるファンも多いとか。1959年11月、返還前の沖縄にはじめて降り立った岡本太郎の眼に映った沖縄。太郎はそこに、現代人がどこかへ押しやり、失ってしまった日本、そして、自分自身の根源を見たそうです。館内には、はじめての沖縄で、震えるほど感動した太郎が、夢中になってシャッターを切った写真が展示。さらに、モノクロ映像が大きなスクリーンに映されていました。ここでも太郎のパワーを感じることができます。
それから、1階のグッズコーナーへ。ここでは関連本やオリジナルグッズが手に入ります。記念館や美術館に行くと、必ずなにか記念グッズを購入してしまう私、今回購入しましたのは、太陽の塔フィギュアと岡本太郎ボールペン、そして、「新説・あなたの知らない岡本太郎」なるムック本を購入しました。その中から、太郎の名言を。
「他人が笑おうが笑うまいが、自分の歌を歌えばいいんだよ」
「壁は自分自身だ」
「自分の姿をありのまま直視する、それは強さだ」
どうでしょう。岡本太郎のパワーを感じていただけましたか?
芸術は心を豊かにしましすね。ちょっとおしゃれをして…。
岡本太郎記念館
・東京都港区南青山6-1-19
・電話:03(3406)0801
・開館時間:10時~18時(入館は17時30分まで)
・休館日:火曜日(祝日の場合は開館)、年末年始 但し2016年10月31日(月)〜11月2日(水)は展示替えのため臨時休館。
・入館料:一般620円 小学生310円
・アクセス:東京メトロ 表参道駅より徒歩8分
・都営バス(渋88甲系統)「新橋駅前行」「渋谷行」南青山6丁目下車徒歩2分
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