ファッションウィッグのフォンテーヌが
運営する、見るだけでも楽しい
おしゃれなお出かけ情報をお届け♪

ファッションウィッグのフォンテーヌが運営する、
見るだけでも楽しいおしゃれなお出かけ情報をお届け♪

地主桜

縁結びの神様、地主神社の桜祭り、「謡奉納」へ。

No. 50

鴨川

 鴨川の桜も満開を迎え、青い空と桜色がとても綺麗な京都。

桜

 本日のお出かけは、ご縁あって参加させて頂くこととなった清水寺にある地主神社の桜祭り、「謡奉納」です!

清水寺

 4月2週目の日曜日。朝9時前。ちょっとおしゃれをして(今回は正装、色無地紋付のお着物です)やってまいりましたのは、東山区清水寺。
「清水寺」という寺名は、音羽山中より今もなお途切れることなくこんこんと湧き、音羽の滝に流れる霊泉に由来しているそうです。
 開創は宝亀9年(778)、奈良時代の末で、山号は音羽山。宗派は北法相宗(きたほっそうしゅう)。
 東山・音羽山の中腹に広がる13万平方メートルの境内に、国宝、重要文化財を含む15の伽藍(がらん)が建ち並びます。そのほとんどが江戸初期の再建であり、平成6年(1994)にユネスコ世界文化遺産「古都京都の文化財」のひとつとして登録されました。

地主神社

 まだ観光客が比較的少ない朝の時間。清水寺境内にある地主神社へと向かいます。
 咲き始めた桜にカメラを向けながら石段を一歩一歩歩いて行きますと、なかなか先へ進みませんが、みんな笑顔でとっても楽しい雰囲気です。
 地主神社は境内に桜樹が多く、「地主の桜」と呼ばれ、謡曲「田村」、「熊野(ゆや)」、小歌集「閑吟集(かんぎんしゅう)」などにも登場します。そして毎年の桜祭りでは、「青松会」という有志の方々が集まり、地主神社の神様へ謡を奉納されているそう。今回、ご縁をいただき私もその謡曲奉納へ参加させて頂くことに。

景色

 朝の空気と山にかかる雲。桜の色合いがなんとも言えない素晴らしい景色!

景色

 清水の舞台からの眺め。今が何時代か、わからなくなってしまいそうです。大和絵の世界(現在本堂の檜皮屋根葺き替え工事中。本堂と清水の舞台は足場が組まれて囲いがあります)。

地主の桜

 こちらが地主神社の「地主の桜」。一本の木に八重と一重の花が同時に咲く珍しい品種。嵯峨天皇行幸の折、地主の桜のあまりの美しさに、三度、御車をお返しになった故事より、別名「御車返しの桜」とも呼ばれるそう。
 京に都があった頃は、『白川女の花使い』によって、毎年禁裏御所にもこの桜が届けられました。この後行われる桜祭りに向け、お神酒などがお供えされています。
 祭礼の後、神様へ謡曲「田村」そして「熊野」の二つを奉納。実際参加していたので、残念ながら写真を撮ることができませんでした。今回は、能の仕舞い(舞を舞う)はなく、紋付袴姿で座ったまま謡います。一曲、一時間程で合わせて二時間。着物素人には、正座が至難の技!でした。

景色

 能「田村」は、坂上田村麻呂を主人公にして、清水寺創建の縁起物語と田村麻呂の蝦夷征伐を描いた作品。観音の霊力によって敵を蹴散らす武将の勇猛さがテーマとなっていて、明るく祝祭的な雰囲気に満ちた作品です。
 また、能「熊野」も平家物語の巻十に語られた平宗盛と愛妾熊野のエピソードが元になり、清水寺の春爛漫の頃の花見の場面が出てくる作品。

桜

 桜祭りの始まる頃には朝の雨も止み、お天気の中スタート。物語の舞台の場所で、その演目を謡うことができるのは、ここ京都の魅力、そして有志の方々のご尽力があってこそ続いてきているのだなぁと感慨もひとしおの経験でした。

京都の町

 京都の街を一望。

桜

 皆さんもちょっとおしゃれをして、季節の楽しみを見つけてみませんか。

-