おしゃれをして、最高のおもてなしの舞台、迎賓館へ。

　今回お出かけするのはこの正門の向こうにある「国宝 迎賓館 赤坂離宮」です。ここは海外からの賓客を接遇する外交の場。ニュースなどで目にすることはありましたが、実際に訪れるのは初めて。わくわくします。

　正門は来賓専用。見物者はここ西門から入ります。まずは受付へ。空港のような厳重なボディチェックと手荷物検査があります。ペットボトルの飲み物を持っていたのですが、「一口飲んでください」と言われました。テロ対策も万全。緊張が高まります。いざ、迎賓館へ。

　迎賓館はかつて紀州徳川家の江戸中屋敷があった場所に10年の歳月をかけて、明治42年に東宮御所として建設されたもので、日本における唯一のネオバロック様式の西洋風宮殿建築（パンフレットより）だそうです。平成21年、本館、正門、主庭噴水池等が国宝に指定されています。
　本館の中、順路に沿って、「玄関ホール」と「中央階段」、「彩鸞（さいらん）の間」「花鳥（かちょう）の間」「羽衣（はごろも）の間」を見学。「朝日の間」は天井の絵画修復のため、現在は閉室しています。残念ながらセキュリティ確保のため、館内の写真撮影はNGでした。
館内を言葉で説明するのは難しいですが、ひとことで言うなら「日本にもヴェルサイユ宮殿があったんだ！」といったところでしょうか。深紅の絨毯に大理石、圧倒的な存在感のシャンデリア。セレブの一員になったような気分です。
　たとえば「花鳥の間」は天井に描かれた36枚の絵、欄間に張られたゴブラン織風の綴織、壁面に飾られた30枚の七宝、すべてに花や鳥が描かれていて、まるごと芸術作品のよう。一際目を引くシャンデリアはすべてフランス製。家具調度や絵画などひとつひとつ見ていくのも楽しいものです。各部屋にはボランティアの方がいて、質問をするといろいろ教えてくれます。

　主庭から本館を撮影。ここは写真OKなんです。噴水の四方を取り囲むのは、上半身が鷲、下半身がライオンで翼の生えた伝説上の生物「グリフォン」。よく見ると縁石には亀も。

　庭を一回り。建物は西洋風なのに、庭は日本風なところが面白いですね。
　ほかに和風別館「游心亭」もありますが、こちらは事前予約のガイドツアーのみということで、今回は見ることができませんでした。内閣府の「迎賓館赤坂離宮」サイトから申し込み出来るそうなので、興味のある方は予約をおススメします。

　こちらは前庭から眺めた本館です。こちらも写真OK。

　中庭にはワゴンカーが2台。

　ガーデンカフェで、本館を眺めながら、クロワッサンサンドとアイスオレンジティをいただきました。

「迎賓館赤坂離宮」に別れを告げて、

　四ツ谷駅を通り過ぎ、

　歩くこと4分。目的の「マヌエル・カーザ・デ・ファド」へ。この旗が目印です。さて。どこの国旗でしょう。

　お店は地下1階にあります。

　店内はこんな感じです。大きなアズレージョ（ポルトガルのタイル装飾）が目を引きます。

　白パンとスープ。ビシソワーズ、冷たいじゃがいものスープです。

　サラダと前菜3種盛り合わせ。特徴的な料理ですね。

　メインは「鶏モモ肉のオーブン焼き　オリーブとケッパーのトマトソース」。じゃがいももよく使われます。そして食後にはコーヒー。平日ランチセットの「お肉ランチ」をいただきました。ランチの種類はほかに、ステーキランチ、魚料理ランチ、タラのランチ、お米料理ランチ、サラダランチがあります。もうおわかりいただけましたか？
　正解はポルトガル料理でした。日本の天麩羅や南蛮漬けもルーツはポルトガル料理。だから親和性が高いんですね。

　本日のおみやげは、「迎賓館赤坂離宮」でしか買えない焼菓子＆クッキー。もったいなくてなかなか食べられません。

　そして、こちらも、ここでしか買えない82円切手シートです。限定品に弱い私、ここだけと言われると、ついお財布の紐もゆるくなってしまいます。
　東京に暮らして30年以上経ちましたが、まだまだ知らないところがたくさん。「旧きをたずねて新しきを知る」。100年前の人たちの叡智と技術の結晶「迎賓館赤坂離宮」にものづくりとはかくあるべきと教えられた気がします。夜間の特別拝観の際にはライトアップされ、また違った景観を楽しめるとか。こちらも楽しみですね。

 

（ご案内）

「国宝 迎賓館赤坂離宮」

東京都港区元赤坂2-1-1

電話03-3478-1111

 

「マヌエル　カーサ・デ・ファド」

東京都千代田区六番町11-7アークスアトリウムB1

営業時間

〇ランチ

平日11:30 ～ 14:00

土日祝日11:30 ～ 14:30

〇ディナー

平日18:00 ～ 21:30
土日祝日18:00 ～ 21:00

年中無休

電話03-5276-2432

-秋