三原の旧道沿いにある古民家イタリアンでピザを堪能!
No. 241
広島県瀬戸内海沿岸にある三原市をご存知でしょうか。
この街は広島県のなかでも、身がやわらかく、旨みのあるタコが味わえると評判で、まちおこしにもタコが使われています。
JR三原駅に降り立つとタコがデザインされた「ラッキー神社」もそのひとつ。
そんなタコの街、三原ですが、今回は三原駅の北側に位置する旧道を歩き、街の歴史を探ってみることにしました。
現在、姿は消してしまいましたが、三原にはお城がありました。
それが1567(永禄10)年に毛利元就の三男で、戦国時代を代表する名将といわれる小早川隆景によって築城されたと伝わる三原城。
今では天主台や船入櫓の一部が残り、駅のコンコースから行くことができます。
三原城は東西約900m、南北約700m、櫓が32、城門が14もあった巨大な城郭だったとか。
水軍を擁していた小早川氏は船が出入りする瀬戸内海に向かってこの城を築きました。
満潮になると、三原城は海に浮かんでいるように見えたことから「浮城(うきしろ)」とも呼ばれていました。
想像ですが、ぽっかりと海に浮かぶお城の姿は、城郭に灯りがともされ幻想的な姿を見せていたことでしょう。
三原城は小早川氏、福島氏、浅野氏が守り、幕末までは広島藩の支城として使われていましたが、明治維新後は一時的に海軍鎮守府用地となりました。その後、お城の建物や樹木などは付近の神社仏閣に移築されたり、用材となったそうです。
そんな昔の光景をしのぶお城の跡は2017年に再整備が完了し、現在はお堀を囲むように公園となりました。
三原城の東西には旧山陽道(西国街道)が伸びています。
浅野氏が城主だった頃にはこの街道に本陣も置かれていたほど、ここは城下町の中心地。舗装されている道路の道幅は旧山陽道とほとんど変わっていないとか。
旧山陽道を歩くと、旧家や昔ながらの商家が軒を連ね、美しい年季を感じさせます。
普段はほとんど見かけることのない古い街並みの家々を観察するのに忙しく、足取りもゆるやかに。
実はこの街並みは、地元の方々が江戸期の西国街道の面影を残すためのルールに定められているもの。
たとえば、民家や商店を改築する時は外観を落ち着いた色調にするとか、建造物の高さを制限するなど。こうして、昔ながらの面影を継承しているそうです。
この街道を歩いていると、黒壁に軒先に薪が積み上げられた建物が見えてきました。
ここは昔「山脇邸」という豪商のお宅でした。
銀行、呉服屋として使われ、20年以上空き家だったこの古民家を改装して誕生したのがイタリアンレストラン「Pizzeria YOGANSU(ピッツェリア ヨガンス)」。
格子の引き戸を開けると、土間と木のぬくもりに迎えられます。
奥の大きな白いピザ窯は、なんだかこのお店の主のよう(^^♪
軒先の薪はこの窯のためのものだったんですね。
ピザ釜の脇を通り抜けたところにあるテーブル席へ。
お庭が眺められ、木がふんだんに使われ、気持ちのよい空間です。
このお店では自社農園で収穫したばかりの野菜やタコをはじめとする瀬戸内海の幸など、その季節ならではの美味しい素材が料理に使われています。
ちょうどランチタイムだったので、私はピザのランチをオーダーしました。
まず、季節を封じ込めた穫れたての野菜を使ったサラダ。
そして先ほどの白い窯で焼かれたピザ。
イタリア産小麦粉に天日海塩を使い、天然酵母で発酵させて焼かれた生地はモチモチとして、塩気がちょうどよい塩梅です。
具材もキノコやハムがたっぷり。
三原のタコを使ったピザもあるんですよ。
それにしても、このピザ生地は噛みしめるたびに美味しさを実感できます!
食後のコーヒーは、こんなステキなカップでいただけます。
外のお庭の緑をぼんやりと眺めながら過ごす時間はなんと贅沢なのでしょう。
お店では地元やイタリアの調味料や食材などが並べられ、見ているだけでワクワクしてきます。
ちなみに店名の「よがんす」は備後地方(広島県東部)の方言で、「いいですね」という意味なんです。
空間もお料理もよがんすでした(^.^)
江戸時代の面影を残す西国街道に、趣のある民家をオシャレにリノベートしたイタリアンレストラン。由緒ある街道で美味しいピザに出会えて幸せでした。
また、ピザを食べに三原へ行きたいと思います(^_-)
<ご案内>
Pizzeria YOGANSU
広島県三原市本町1-7-29
TEL 050-5870-9221
https://www.yogansu.co.jp/
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