本のある空間を歩くだけで楽しい海南nobinos
No. 273
本州最南端の県、和歌山県。
今回はJR和歌山駅から電車で約10分の海南(かいなん)にある文化複合施設「海南nobinos(ノビノス)」を訪れました。
2020年6月に開館したnobinosは公立図書館、カフェ、託児所などで構成されています。
中に入ると、飛びこんでくるのはカラフルな色彩!
足を踏み入れた途端、思わず「こんな公立図書館は見たことない!」と感嘆の声を上げてしまいました。
色とりどりのユニークなかたちの書棚は、やわらかい素材で覆われたオブジェのよう。
雑誌や絵本などがたくさん並んでいます。
実はnobinosは日本一の開架冊数の図書館で、そのうち約5万冊を絵本が占めているのだそう。絵本好きの人にはたまらない空間!
季節に合わせて、絵本を紹介するコーナーもありますよ。
雑誌の最新号が並ぶコーナーもあります。
同じフロアで子どもたちは絵本を、親世代は雑誌を手にとる仕掛けなのでしょうか。
広いライブラリーを巡っていると、中央部にステキなコーナーを発見!
自由に飲食ができるランチスペースです。
靴を脱いで上がり、お弁当やスイーツを食べながら、おしゃべりを楽しむことができるのです。またまた公立図書館の概念が打ち破られました。
目を引いたのは高い壁にボルタリングのように配された「海南の伝統色」コーナー。
これは nobinosのコンセプトの1つで、海南の名産や名物、文化財などを色を通して伝えます。
この色は色見本帳で知られる企業、DICの協力を得て選定されたそうです。
上階への階段には海南の伝統色についての解説が展示されていますよ。
たとえばヤシ科の植物・棕櫚(しゅろ)。
海南は古くから棕櫚の名産地であり、それを原料にしたタワシやホウキを生産する会社が海南に集まっています。その棕櫚も海南の伝統色の1つに選ばれています。
初めて海南を訪れる人にも、この地で生まれ育った人にも伝統をわかりやすく伝える素晴らしいアイデア!
このフロアにはスターバックスコーヒーもあり、窓際はカフェとなっています。もちろん、ここでも図書館の本を読むことができます。
本とコーヒー。
ここには人生に彩りを添える組み合わせが用意されていますね♪
絵本のライブラリーを見下ろすように作られたロフト風の空間(3階)は秘密基地のよう。
「読書の森」は靴を脱いで上がり、クッションフロアの上で寝そべって本を読めるコーナー。
また、このフロアには押入れの中を思わせる、おこもり感のあるスペースも用意されていますよ。
さて、最上階のメインライブラリーはインテリジェンスとウィットの融合を感じさせてくれます。ここにはライトノベルや漫画、小説、図鑑などがひしめいていますよ。
日本の小説が並ぶ書棚に並行するように閲覧ラウンジが設けられています。
Wi-Fi、電源が使え、利用する時の予約は不要なのだとか。
席の間隔も広く、座ると鳥の鳴き声やせせらぎの音がきこえ、一日中ここで過ごしたい気分に。公共の図書館の進化形を感じます。
また、このフロアにはITラボが設けられ、大判プリントができるプリンターをはじめ、スキャナー、パソコンなどが使えますよ。
一日中いてもあきない仕掛けがいっぱいのnobinosは子どもたちから大人までが集い、活気にあふれていました。
帰らなければならない時がやってくると後ろ髪を引かれる思いでした。
施設の外にもカラフルなウレタン素材のベンチが。
実はこの施設は自然災害が発生した時の緊急避難所になるそうです。
JR海南駅改札口近くにある観光情報や特産品を展示したコーナー「かいぶつくん」へ立ち寄ってみました。
ちょうど、柑橘類が出回る季節でみかんの生産量日本一の和歌山らしく、みかんがたくさん販売されていましたよ。ちなみに海南市は「みかん・お菓子発祥の地」。日本で初めてお菓子の原料となった橘(たちばな)やタワシの原料となる棕櫚の木なども展示されていました。
今回ご紹介したnobinosは私的には日本の図書館ナンバーワン!
いつか閲覧ラウンジで読みたかった本の世界に浸ってみたいと思っています。
〈ご案内〉
海南nobinos
和歌山県海南市日方1525-6
073-483-8739
https://kainan-nobinos.jp/
まずはご試着ください♪
フォンテーヌを探すウィッグショップについて詳しく知りたい方はコチラ!
おしゃれに。FONTAINE