都内最大の閻魔大王像が鎮座する新宿・太宗寺へ参拝
No. 329
皆さんは閻魔大王(えんまだいおう)をご存じでしょうか。
「ウソをついたら閻魔さまに舌を抜かれる」とか「地獄に行くか天国に行くかは閻魔さまが決める」など、私は子どもの頃から聞かされていましたが、どんなお姿をしているかは知らないでいました。
7月16日は「閻魔賽日(えんまさいじつ)」といい、閻魔大王を祀るお寺で縁日が行われる日。あともう少しで閻魔賽日を迎える今日は、閻魔大王の姿を拝める新宿の浄土宗のお寺、太宗寺(たいそうじ)を紹介しましょう。
私がこのお寺を知ったのは新宿御苑前駅で友人と待ち合わせた時。
「近くに珍しい像が鎮座しているから」と連れて行ってもらったのです。
お寺には山門はなく、道から境内がよく見える立地にあります。この大きなお地蔵さまが目印です。
これは「江戸地蔵」の1つで、昔は江戸に入る6つの街道の入口に鎮座していたそうです。この辺りは江戸の交通の要衝地だったのかもしれません。
さて、このお地蔵さまの奥にあるお堂が「閻魔堂」です。
実はここ太宗寺は善養寺(豊島区西巣鴨)、華徳院(杉並区松ノ木)と並ぶ、「江戸三大閻魔」の1つ。
さあ、中に入ってみましょう。
おっ!…初めて参拝した時、私は怖すぎて言葉を失いました。
この閻魔さまは高さ5.5mと巨大。1814(文化11)年に安置され、「内藤新宿のおえんま様」と信仰されたそうです。1847(弘化4)年には酔っ払った人がこの閻魔像の目を盗み、この事件は「錦絵」にも描かれたそうです。
しかし、閻魔さま以上に怖いのが、こちら。
閻魔さまの近くの奪衣婆(だつえば)像です。お願い、こっちを見ないで!と懇願してしまいます(笑)。
彼女は三途川の渡し賃である六文銭を持たずにやってきた者の衣服を剥ぎとる老婆の姿をした鬼です。奪衣婆は着ていた服を脱がせて衣領樹(えりょうじゅ)に掛け、枝のしなり具合から服の重さを測ります。それがどのくらいの罪を背負っているかがわかる方法なのです。罪のない人は裁判にかけられることはありませんが、罪深い人は地獄行きへの裁判官の前へ。その裁判官こそが閻魔大王なのですね。
ここを訪れたらもう悪いことはできませんね…(笑)
ちなみに奪衣婆は子育ての神として信仰されているそうです。
境内の他の見どころは江戸時代に造られた三日月不動像が安置されている「三日月不動堂」や昭和初期に創設された「新宿山の手七福神」の1つ、布袋尊像など。
境内の片隅には塩に埋もれた像がありました。あまりにも塩がいっぱいで原型がわからないほど…。
こちらは「塩かけ地蔵尊」。
塩に埋もれたこのお地蔵さん。お塩を少しいただいて、身体の治したい部分にすり込むとよいそうです。
もし治ったら、いただいたお塩の倍の量をお返しするのだそうです。これだけ塩に埋もれているということは、効き目があるということなのでしょうね。
さて、ディナーはこのお寺の近くにある、大好きなビストロ「ラ・トック」へ。
ビルの2階にあり、小さな扉を開くと、そこはこぢんまりとした居心地のよさがたなびく店内。パリのビストロに来たかのような本格的な味わいが驚くほどリーズナブルに楽しめるのです。
コースはプリフィクスで。
こちらは前菜の「キッシュ」。いつもは肉肉しい「パテ・ド・カンパーニュ」を選ぶのですが、たまには違うものを。このお店は前菜からしてどれもボリューム満点なのです。
メインは「ホロホロ鳥のソテーハチミツとこしょう風味」。
付け合わせの野菜が滋味深く、初めて食したホロホロ鳥もジューシーで美味しくいただきました。
そしてデザートは「プリンとキャラメルのアイスクリーム」をチョイス。いつも安定の甘みでディナーを締めくくりました。
新宿周辺でちょっと変わった仏像を見たい時は太宗寺の閻魔堂がおすすめです。怖い見た目の閻魔大王ですが、実は地蔵菩薩の化身ともいわれ、人間に救いの手を出しのべています。ぜひ、新宿を訪れたらお参りしてはいかがでしょうか。
<ご案内>
浄土宗 太宗寺
東京都新宿区新宿2-9-2
TEL 03-3356-7731
https://www.kanko-shinjuku.jp/spot/c004/article_374.html
ラ・トック
東京都新宿区新宿1-31-4 リプル葵ビル 2F
TEL03-3352-1787
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