ファッションウィッグのフォンテーヌが
運営する、見るだけでも楽しい
おしゃれなお出かけ情報をお届け♪

ファッションウィッグのフォンテーヌが運営する、
見るだけでも楽しいおしゃれなお出かけ情報をお届け♪

メインイメージ

見どころいっぱいの御茶ノ水「とちの木通り」を散策

No. 349

JR「御茶ノ水」駅のお茶の水橋口から明大通りを神保町方面に下り「明治大学アカデミーコモン」の角を右折すると、道の両側に豊かな街路樹が続く通りに出ます。
ここが「とちの木通り」。
個人的に御茶ノ水で一番好きなこの通りを今日はご紹介しましょう。
通りイメージ

とちの木はフランス語で「マロニエ」。この樹が美しい通りといえば、パリのシャンゼリゼ通り。秋になるとマロニエは大きな葉を落とし、街路を黄金色に染め、ロマンティックな気分を盛り上げます。それはとちの木通りも同じで、秋になるとひときわ樹々が美しく街を彩り、歩くのが楽しくなるのです。

この通りでランチタイムになると人が行列を作る人気のレストランがあります。
それが「トラットリア レモン」。
レモン外観

ここは大正12年創業の画材屋「レモン画翠」が経営するイタリア料理店で、フォークグループGAROの「学生街の喫茶店」のモデルといわれていますよ。

とちの木通りには病院やオフィスビル、クラシックなマンションなどが軒を連ねていますが、文化の歴史を物語る建築物も見られます。
元文化学院

ヨーロッパの薫りがするアーチのある建築物は元「文化学院」。
ここは1921年に建築家の西村伊作や与謝野晶子・鉄幹夫妻らが中心になって創設し、自由な校風で多くの芸術家や文化人を輩出した学校でした。
元文化学院プレート

講師を務めたのは第一線で活躍する文化人たちで、与謝野夫妻や有島武郎、山田耕筰なども教壇に立ったそう。このアーチのある建造物は閉校後、校舎のシンボルでもあり、建築家の坂倉準三が設立した設計事務所によって保存されることになりました。

現在は会社の社屋としても使われていますが、通りから美しく趣のある建築が眺められるのが嬉しいですね。

その先を歩くと明治大学の校舎の脇にある2つの坂に出くわします。
1つは「男坂」。一直線で急勾配の坂は73段!
男坂

昭和の学園ドラマでうさぎ飛びのシーンに使われそうなロケーションです。この日は坂の上から眺めただけでしたが、坂の下から見上げると急勾配が強調され、なかなか圧巻です。

もう1つは「女坂」。
女坂標識

段数が82段と、男坂よりも多いのですが、途中に休憩できる踊り場が3つ設けられています。男坂に対して若干緩やかな作りで、女性向きといえます。
女坂坂のある風景を見ると、とちの木通りが崖の上のあることがよくわかりますね。

女坂の近くにあるユニークな建築物が1913年にフランス語の専門学校として開校した「アテネ・フランセ」。
アテネ・フランセ外観

この建物は今、SNSで「映える」と人気なのだとか!

外観にピンク、紫、シルバーを用いたカラフルで強烈な意匠の建築を手がけたのはル・コルビュジェのもとで働いた経験をもつ、建築家の吉阪隆正。1962年の作品だそうです。
外壁ピンク

外壁紫

「第14回日本建築学会賞」を受賞したこの校舎の色彩は、彼がアルゼンチンで見たアンデスの夕日の色から着想を得たもの。ピンクの外壁にはアルファベットのステンシル文字が、茶色がかった紫色の壁にはギリシャ神話の女神アテナの横顔がデザインされるなど、遊び心がいっぱい。

玄関のスペイシーな庇の形はサーフボートのようでもあり、外観をギュッと締めている印象。
玄関

現在はフランス語と英語を学べるアテネ・フランセですが、校舎の地階はベーカリーがあり、一般の人も利用できます。
ベーカリー入口

ベーカリーのパン

自然光が射し込む広々としたホールは飲食をしながら勉強をする人もちらほら。斜めに取り付けられた窓も解放感を感じさせ、なんとも素敵なデザイン。建築好きな人は吉阪隆正の仕事を真近にふれることができます。
窓辺

とちの木通りは御茶ノ水のなかでも見どころが多いエリアです。
ぜひ、御茶ノ水や神保町に行くことがありましたら、足をのばしてみてはいかがでしょうか。

<ご案内>
御茶ノ水・とちの木通り
東京都千代田区神田駿河台1丁目

-
-, , ,