名画座系の老舗映画館と古社を巡る、高田馬場散歩
No. 377
以前も飯田橋の映画館「ギンレイホール」を紹介しましたが、今回もまた都内には数少ない名画座系の映画館を訪れました。
場所は学生の街、高田馬場にある「早稲田松竹(わせだしょうちく)」。
JR高田馬場駅から徒歩約7分。早稲田通りに面しています。
その歴史は半世紀以上に渡り、1951年に松竹の系列封切館として開館しました。
この日の目当てはドイツの巨匠、ヴィム・ヴェンダース監督の作品鑑賞。
ヴィム・ヴェンダースといえば、『ベルリン・天使の詩』や『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』がよく知られるところですが、早稲田松竹では彼の1970年代の監督作品を4作上映という、マニアックな企画を立ち上げていました。
この映画館は2本立て。
基本的に2本続けて鑑賞するのですが、それが難しい場合は当日有効の外出証をもらって再度入場することが可能。
こんな自由なところが、人が人を呼ぶのかもしれません。
館内の座席数は153席。
シネコンにはない、名画座系特有のムードがあります。
人と人が集まることで生まれるウェットで、あたたかみを感じさせる雰囲気。
この日は年配の来館者が目立っていたように思います。
私が鑑賞したのは『さすらい』と『アメリカの友人』。
『さすらい』は30代前半のヴェンダースの実験的なロードムービーでモノクロ、舞台は西ドイツと「ベルリンの壁」がドイツの西と東を分断していた頃の作品です。
さてヴェンダース監督といえば、最近、嬉しいニュースがありましたね。
世界3大映画祭の1つ「カンヌ映画祭」で、東京・渋谷の公共トイレを舞台にした彼の監督作品『PERFECT DAYS』で主演をした俳優の役所広司さんが、最優秀男優賞を受賞しました。
この作品もいつか上映してほしいものです。
この映画館では毎月上映する作品のラインアップを掲載した、チラシが配布されます。
スタッフの方が月替わりで制作されるのですが、どれもおしゃれ!
このチラシを楽しみにしている来館者も多いはず。
トートバッグやTシャツなど「早稲田松竹オリジナルグッズも販売されていますよ。
早稲田松竹を後に向かったのは隣接する大久保との境、諏訪通り沿いに建つ「諏訪神社」。
以前から諏訪通りを通るたびに、この神社のことが気になっていました。
創建はかなり古く、弘仁年間(810 - 824年)と伝わっています。
小野篁により大国主命・事代主命を祀ったのがはじまりで当初は「松原神社」と呼ばれていましたが、徳川義直により「諏訪神社」の社名に。
昔はこの辺りの町名は「諏訪町」だったそうです。
鰻の寝床を思わせる、奥行きのある境内には眼病に良いといわれる古くからの霊泉が湧き出ており、塞神(村の境や峠に祀られる、境界を守護する神)の石塔などが見られます。通りからはわかりませんが、鬱蒼とした緑に恵まれた境内です。
また、明治時代にはこの神社の前に「諏訪の森近衛射的場」ができ、明治天皇が射撃演習を御覧になるため、境内が休息所として使われたそう。
ところで、この神社の御朱印は毎月デザインが変わり、カワイイと人気なのだそう。
毎月27日には「おすわさんの日」として、限定の「勝」御朱印をいただけます。
御朱印を集めている人はぜひ、参拝してはいかがでしょうか。
老舗シアターと東京の古社を巡った高田馬場。
名画座系の映画好きな方はぜひ、お出かけしてはいかがでしょうか。
<ご案内>
高田馬場松竹
東京都新宿区高田馬場1-5-16
TEL 03-3200-8968
http://wasedashochiku.co.jp
諏訪神社
東京都新宿区高田馬場1-12-6
TEL 03-3209-3835
http://www.tokyo-jinjacho.or.jp/shinjuku/5507/
まずはご試着ください♪
フォンテーヌを探すウィッグショップについて詳しく知りたい方はコチラ!
おしゃれに。FONTAINE