時を超えた魅力にひたる！ホーチミンのレトロカフェ
No. 401
ホーチミンの記事で以前、市場巡りを紹介しました。
そのなかの1つ、観光客であふれかえっているのが「ベンタインマーケット」。
今回訪れたカフェはベンタインマーケット西門から徒歩約3分の場所にあります。
店名は「Tiệm cà phê Linh - Sài Gòn 1975」。
通り越しに見ると、建物がたくさんの緑に覆われているので何のお店かわからないかも。
通称「カフェ リン」は1975年のサイゴン（ホーチミンの旧名）を感じさせる、なんともレトロな趣に満ちた木造りのカフェです。
全国展開のカフェチェーン店が多いホーチミンでは異色の存在かもしれません。
足を一歩踏み入れると、ひと昔、いえ、ふた昔前のホーチミンの民家に迷い込んだ気分になりました。
日本で「昭和」が流行しているように、ホーチミンでも「サイゴン」時代の文化が支持されているのでしょうか。
2階にはちょっとドキドキさせる小さな階段で。
上がると、1階同様にレトロな空間が広がっています。
PCをテーブルに置いて仕事をするベトナム人も多く、昔ながらの内装に現代の風潮が溶け合う場面を面白く観察できます。
私は人が背後を通るのがやっとといった幅の狭いテラス席へ。
陽射しもそれほど気になりません。
トタン屋根の下には今にも押し寄せてきそうなおびただしい数の葉っぱが繁っています。
それにしてもこの幅の狭い木のカウンター、なんともスリリングでいい味を出していますよね。
この席に座っていると大量のミストがかかってきます。
南国の洗礼といった感じの避暑対策が気持ち良く、ずっと座っていたくなるほど。
注文したのは「カフェ ムォイ（塩コーヒー）」。
塩コーヒーはベトナムの古都フエで誕生したといわれる、いわゆるご当地コーヒー。
後述しますが、いつの間にかホーチミンにも塩コーヒー専門店が登場し、今やブレイク中のドリンクかも！？
塩コーヒーを簡単に説明すると、コンデンスミルクやホイップクリーム入りの甘いコーヒーに塩を入れたもの。
この塩がまろやかさと甘みを引き立て、グッジョブ！
いつかきっと日本でも流行するはずです。
カフェを後に、ちょっと小腹が空いたので「チュオイ チエン（揚げバナナ）」を。
私は屋台で買うことが多いのですが、「VINA CHUOI(ビナ チュオイ)」という揚げバナナ専門店を髙島屋の近くで見つけたので、購入することにしました。
揚げバナナは屋台の定番的なおやつですが、まさか、このような専門店がホーチミンに登場するとは…。
数年ぶりのホーチミンの新しい顔を発見しました。
そして、食べてびっくり！
今まで食べた揚げバナナのなかで一番美味しい！
ゴマがまぶされた衣が軽く、バナナもいい感じのトロけ具合。屋台の定番おやつがこれほどアカ抜けてオシャレになるとは。パッケージも手が汚れないように工夫されています。
屋台よりはお高いですが、この揚げバナナは味わってほしいものです。
グエンフエ通りに歩いていくと、ひときわ賑わっているカフェを発見。
「Cà Phê Muối Chú Long（カフェムォイチュッロン）」です。
先ほどのカフェでいただいた塩コーヒーが看板メニューとなっています。
フエのロンおじさんが始めた塩コーヒーが人気を博し、ホーチミンにも店舗ができたとか。緑色のユニフォームを着たスタッフの若者たちもはりきって店頭で塩コーヒーを売っていました。バイクで買い付ける人も多く、この界隈では今一番勢いがあるお店だと感じましたよ。
ずいぶんご無沙汰している間にホーチミンは新しいお店が続々と登場していました。
次回行った時はどんな顔を見せてくれるのでしょうか。
楽しみです。
＜ご案内＞
Tiem Ca Phe Linh Sai Gon 1975
1 Truong Dinh street, Ben Thanh ward,District 1, HCMC
093 191 26 57
https://www.instagram.com/tiemcaphelinh/
