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アートなウォーターフロント「天王洲アイル」を散策

No. 415

京浜急行「新馬場」駅周辺で所用を済ませた後、天王洲アイルを散策するため、目黒川沿いを下流に向かって歩いていた時のことです。

天王洲運河に渡された新東海橋から目に飛び込んできたのは、三味線を携えた女の子の巨大壁画。
「何これ!?」好奇心で膨らんだボールが胸のなかで勢いよく弾みます。
橋から見えた壁画

倉庫街とアートスポットとしての顔をあわせもつ、なんと天王洲アイルらしい仕掛け!
この壁画の正体を知るべく、ビルに近づいてみたら、なんとそこはホテル「東横INN品川港南口天王洲アイル」でした。
すぐそばから見ると、いかに大きな壁画であるかがわかります。

作品のタイトルは「”The Shamisen” Shinagawa 2019」。
近くから見た壁画

アーティストはアメリカ・カリフォルニア州生まれのARYZ(アリス)さんで、浮世絵が題材になっています。壁画のタテはホテルの10階分くらいの高さがありそうです。

やわらかなトーンの壁画が夕暮れ前の陽射しに包まれると、描かれた女の子の表情がより麗しく感じます。天王洲アイルの巨大アートの洗礼を受けた気分になり、見入ってしまいました。

ちなみにこのホテルにはアーティスト・三島喜美代さんの巨大ゴミ箱をデザインしたオブジェも展示されていますよ。

さて、天王洲アイルの代名詞といえば、運河沿いの遊歩道「ボードウォーク」。
ボードウォーク

工事現場のアートな壁を眺め、まっすぐデッキを歩いていくと天王洲運河に停泊する4隻の船が見えます。コテージタイプの水上ホテル「PETALS TOKYO」です。
アーティスティックな内装が施された客室で朝起きると、そこは天王洲運河…なんて素敵なのでしょう。このホテルのアイデアは運河の街、オランダ・アムステルダムからヒントを得たものだとか。

マジックアワーを迎える時間帯のボードウォーク散策は、胸の内にノスタルジーが宿り、ちょっと切ない気持ちになります。
灯りのともされたデッキ

デッキにテーブルに灯りがともされ始めると、その想いはさらに。これは水辺の魔力なのでしょうか。

天王洲運河沿いのボードウォークから路地を抜けると、そこは「ボンドストリート」。
天王洲ふれあい橋と海岸通りをつなぐ約200mの道です。
ボンドストリート

ボンドの名前は天王洲が倉庫街で、保税地域(bonded area)であることから。

天王洲アイルには古くからこの地で倉庫業を営む寺田倉庫が物流の枠を超え、アートやデザインを通して街に賑わいを創り出しているというイメージがありましたが、実際にこの通りを歩くと、それを実感できるはず。
倉庫

ボンドストリートには現役の物流倉庫はもちろんのこと、倉庫をおしゃれに改装したカフェやレストラン、天井が高い多目的ホール、オフィスビルなどが点在。
都会のおしゃれなウォーターフロントムードを楽しめる人気店「T.Y.HARBOR」もこの通りにあります。

ボンドストリートの中間に位置するレストラン「ル・カラン」はディナータイムの時間帯でもランチセットを提供する、貴重なお店。物価上昇の昨今、お財布にやさしいのはありがたいですね。
外観

ランチ
さて、天王洲アイルは高層のオフィスビルが林立するエリアでもあります。
人の心に何かを語りかけてくるような趣のある運河沿いとは異なり、無機的でちょっと気どった印象を勝手に抱いていました。

しかし、歩いてみると実用的でユニークなパブリックアートがいくつも置かれて憩いの場となっているし、ビルの1階には段ボールの切れ端に手書きで商品名と価格が描かれている青果物が所せましと並ぶ八百屋さんも発見。天王洲アイルの庶民的な顔を見つけました。
パブリックアート

八百屋
天王洲は1853(嘉永6)年、黒船来航に脅威を感じた江戸幕府が品川沖に第四台場を築造を進めたものの、未完に終わったところを埋立・拡張して造られた地。
流通倉庫が並ぶだけの場所から1985(昭和60)年に地域再開発事業が始まり、都心に近いウォーターフロント「天王洲アイル」として脚光を浴びるようになりました。
アートなゴミ箱

最近では前述した寺田倉庫が街の活性化にタクトを振り続け、アートな街区に。話題作を上演する「銀河劇場」をはじめ、大規模なアート展が開催される会場や隈研吾が店舗デザインを手がけた絵画材料の専門施設「ピグモントーキョー」などもこの地に集まっています。

夜を迎えると、ライトアップされた天王洲アイルをふれあい橋から眺めるのもロマンティックなひととき。心を占める余韻とともにJR品川駅まで歩くのもよいでしょう。
夜景
夏場はぜひ、夕方以降に天王洲アイルを訪れてはいかがでしょうか。
移り変わる空の色や豊かな水をたたえた運河を眺めていると、夏の暑さで消耗しつつあったエネルギーが回復していくかもしれません。

<ご案内>
天王洲アイル
東京都品川区東品川2-2
https://e-tennoz.com

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