「昭和の竜宮城」へ行ってきました。
No. 61
東京・目黒区にある「ホテル雅叙園東京」。以前は「目黒雅叙園」という名でしたが、この春、新しい名称に生まれ変わりました。88年の歴史を誇る目黒のランドマークです。
創業当初は、料亭だったんですね。知りませんでした。現在では、ここは結婚式場、そして、すべての客室が80㎡以上という都内屈指の豪華ホテルとして知られています。そして、近代的な建物の中に一歩足を踏み入れるとそこは和の世界。海外からのお客様をお連れすると、間違いなく喜んでいただけます。館内の至るところがフォトジェニックで、つい写真を撮りたくなってしまいます。
なかでも有名なのがここです。この部屋はなんでしょう?
答えはトイレ。都内随一豪華なトイレと言われています。総額1億円という噂も。
女子トイレの中にはなんと朱塗りの橋が。川の流れるトイレなど、ほかにあるでしょうか。天井絵も美しい限り。本来ならばトイレのお写真を撮るなど、もってのほかですが、ここでは皆さんカメラでパチリ。撮らずにはいられないのです。個室の中は広すぎてなんだか落ち着きませんでしたが…。
滝の流れる庭園はなんとも清涼感がありますね。鯉も優雅に泳いでいます。
そして、本日、ここにやってきた目的は―。
ここ「ホテル雅叙園東京」は昭和初期に開業されました。旧館は当時の面影を残す東京に唯一現存する木造建築(昭和10年築)で、「百段階段」は東京都指定文化財となっています。この「百段階段」ではシーズン毎にさまざまな展示会が行われ、現在、行われているアートイルミネーション「和のあかり×百段階段2017」を見学しに来ました。
これは絵画でしょうか? 彫刻でしょうか?
実はエレベーターの中です。こんなに豪華な細工が施されたエレベーター、初めて乗りました。まさに“動く芸術品”です。
いよいよ、百段階段までやってきました。
途中途中に「十畝(じっぽ)の間」「漁樵(ぎょしょう)の間」「星光の間」など7部屋あり、各部屋にアートイルミネーションがほどこされています。作品もさることながら、それぞれの部屋自体が素晴らしく、見入ってしまいます。天井絵や柱、至る所に贅がほどこされていて、「昭和の竜宮城」と称されていたのも頷けます。目黒に竜宮城があったとは!
いよいよ「頂上の間」です。
あれっ。階段が99段で終わっていますね。
「百段階段」なのに、なぜか99段で終わり。不思議です。答えはその先にありました。ふむふむ…。
ようするに「縁起担ぎ」とのこと。「奇数は陽数。縁起の良い数だから。」説と「未完の美学。完璧な数字より、発展性のある数字に。」説があるようです。そういえば、日光東照宮の柱も一本だけさかさまになっていたり、歌舞伎座の屋根瓦の鳳凰の顔がひとつだけ逆向きになっていたり、すべて「未完にするため」でした。完璧な状態は長く続かず、あとは下る一方なので、あえて余地を残して、繁栄が続くように願うといったところでしょうか。
「頂上の間」には青の幻想的な世界が拡がっています。天井には無数のガラス風鈴。風に吹かれチリンチリンと涼しげな音色を届けてくれます。
日本ならではの色彩の美しさ。昭和の名建築とともに、奥深いあかりの世界を堪能させていただきました。“和”の魅力にはまりそうです。
ホテルのホームページを見ると、「浴衣で文化財見学&食事プラン」や「郷愁を誘う日本のあかり 納涼会プラン」など様々なプランが用意されています。みなさんも、浴衣で「昭和の竜宮城」をお散歩してみませんか?
「ホテル雅叙園東京」
東京都目黒区下目黒1-8-1
電話03-3491-4111(代表)
「アートイルミネーション「和のあかり×百段階段2017」(7月1日~8月27日)
月~木 10時~18時(最終入場17時30分)
金・土・日・祝 10時~20時(最終入場19時30分)
入場料 当日1500円
まずはご試着ください♪
フォンテーヌを探すウィッグショップについて詳しく知りたい方はコチラ!
おしゃれに。FONTAINE