新潟の情緒と歴史を感じる「みなとぴあ」と笹団子体験
No. 172
新潟市を流れる信濃川下流には、明治から昭和にかけての新潟を再現している場所があります。それが「新潟市歴史博物館 みなとぴあ」。
信濃川左岸に整備された「みなとぴあ」には、税関庁舎や銀行として使われた重厚で情緒あふれるオシャレな洋風建築があります。
今日はみなとぴあ周辺にお出かけしましょう。
こちらがみなとぴあの中核である新潟市歴史博物館。
幕末に開港した5港のうち、唯一当時のままの姿で現存する旧新潟税関庁舎を利用した建物です。
館内では「郷土の水と人の歩み」をテーマにした展示物が並び、港町である新潟の歴史や民俗、風習などを知ることができます。また、ミュージアムシアターや体験広場、ライブラリーなども。新潟の歴史について調べるなら、ハズせないスポットですね。
対岸には佐渡行きのフェリーターミナルや新潟コンベンションセンター「朱鷺メッセ」など、新潟市を代表するスポットが望めます。
川幅が広く、ゆったりとした川面を作る信濃川の「格」を感じさせるロケーションですね。
さて、博物館の向かい側にある洋館が旧第四銀行住吉町支店。
昭和2年に竣工された新古典主義様式の建物で、正面玄関には4本の列柱が印象的。
荘厳さを感じさせる柱はイオニア式といい、アーチ型の窓とともにこの建築の大きな特徴となっています。
ここでは「ぽるとカーブドッチ」というレストランが開業されています。訪れた時は開店前だったので、食事をすることは叶いませんでしたが、吹抜けのある開放感を感じさせる天井と石造りのムードある銀行建築という空間が興味をそそりますね。
レストランはランチタイムから営業しているそうです。
建築面積493.1㎡と広い、旧第四銀行住吉町支店は内部の見学も可能です(無料)。
ここは窓口業務を行っていたカウンター。
ロビーでは、どんな人たちがここで働き、どんなお客様とやりとりしていたのでしょうか。
一瞬、そんなノスタルジーにひたってしまいました。
壁や天井は白の漆喰で仕上げられ、壁や階段は大理石がふんだんに使われています。
贅を尽くしたモダンな作りですね。
2階に上がると会議室や応接室が。
廊下には大理石の床に赤い絨毯が敷かれ、重厚な木と白い漆喰の壁が格式の高さを強調しています。
自然光を取り入れるために作られた天窓の装飾も美しいですね。
個人的に気に入ったのは、洋風の外観からは想像できなかった和室が作られていたこと。日本人ですものね。
奥まった場所に広がっていた和室にこころ和みました。
さて、今回「みなとぴあ」に行く際に利用したのが新潟市観光循環バス。
乗り込む時、目に飛び込んできたのが「パタリロ!」でした
なんと…この観光循環バスは新潟市出身の漫画家の作品を使ったラッピングバスなのです。現在は外回りのバスが「パタリロ!」(魔夜峰央)「ショムニ」(安田弘之)「What’s Michel?」(小林まこと)、内回りが「犬夜叉」(高橋留美子)のイラストが使われています。
この顔ぶれからして、新潟はそうそうたる漫画家さんを生み出した土地であることがよくわかりました。観光循環バスは新潟市内の主要な観光スポットを巡ってくれるので、今回のお出かけの際は重宝しましたよ。
みなとぴあから信濃川に沿いに歩いて約5分の場所にあるのが、笹団子の老舗「田中屋本店 みなと工房」。
新潟名物の笹団子の実演販売から作り方講座などがここで行われます。
笹団子は草餅にあんこを包んだ新潟の代表的な和菓子ですが、もともと具材に色々な惣菜を用いた郷土食だったとか。殺菌効果のある笹を使っていることと「蒸す」工程で熱を加えることから日持ちが期待できますよね。また、戦国時代に戦に出かける際の保存食として生まれたという説もあります。あんこを用いるようになったのは、砂糖が入手しやすくなった明治時代からのようです。
笹団子は紐をほどいて上半分をむいて食べます。
出来たての笹団子は笹とよもぎの香ばしい匂いに鼻先をくすぐられます。
今回、新潟に旅して初めて笹団子をいだたきましたが、日本にはあんこを使った和菓子が数あれど、まだこんなに美味しいものが残っていたのね、と感動しました。
今回は外国との往来もあった港町・新潟の洋風建築にひたり、郷土の和菓子をいただきました。次回はまた違う新潟の一面にふれる旅をしたいものです。
<ご案内>
旧第四銀行住吉町支店
新潟市中央区柳島町2-10
025-225-6111
(ぽるとカーブドッチ 025-227-7070)
田中屋本店みなと工房
新潟市中央区柳島町1-2-3
025-225-8822
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