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いか

伊藤若冲の故郷、「錦市場」に行ってきました。

No. 28

若冲

 ひんやりとした空気に、冬の到来を感じさせる季節となりました。マフラーやコートを羽織ると、ついこの間までの夏の暑さが少し懐かしくも感じられます。
 さて、本日は「京の台所」錦市場へやって参りました!

錦市場

 錦市場は、伊藤若冲(1716-1800)の生家である青物問屋があった場所でもあります。今年は若冲生誕300年を記念して、錦市場でもアーケードの入り口や天井下、シャッターなどいたる所に若冲の絵が飾られています。

柚子

 400年の歴史を誇る錦市場。錦市場が開かれた理由の一つには「地下水」が強く関係していたそうです。地下水を利用した「降り井戸」で生物を冷やし、冷蔵庫の代わりをしていました。江戸時代に入り、幕府より魚問屋の称号が許され、魚市場として栄えます。昭和2年京都中央卸売市場ができたのを機に、現在の姿に。

錦市場

 全長390メートル、道幅約3.5メートルの商店街。京都の目抜き通り四条通りの一本北に東西に延びるこの通りは、錦小路通と呼ばれる通りです。
 京都の旬の食材や京野菜、京漬物、湯葉、乾物、お茶やお菓子、お酒や寿司などが並びます。国内外の観光客に人気のスポット。たくさんの人で連日賑わいます。
 さぁ、お腹を空かせて足を踏み入れたら最後。錦の魅力溢れる世界を写真でご紹介いたします!

西利

 西から東へと参りましょう。まず目に入るのが「漬物 西利」。お土産にも可愛らしい風呂敷に包まれたお漬物が並びます。

やき餅

「餅菓子司 畑野軒」。美味しそうなお菓子がレトロなショウケースにたくさん。

いか

和服

 お着物のお二人。明日のご注文をされているご様子。お着物での錦市場も絵になりますね。

お惣菜

ぐち

 振り向けば人だかり!観光客の方々が揚げ物に並んでいます。
「京錦 井上」。お惣菜のショウケースにたくさんの種類のおばんざいが並びます。どれも美味しそう。目移りしてなかなか前へ進めません。

お惣菜

 錦市場では、その場で買って食べられるようなお惣菜や、海鮮居酒屋、甘味どころなどが数多くあります。
「白いご飯を片手に歩きたいわ」との声も聞こえてきて、思わず相槌を打ってしまいました。

漬物

 お漬け物の香り、お魚屋さん、揚げ物の香ばしい匂い。一歩進むごとに目まぐるしく色彩が変わります。

カニ

 そろそろカニの季節です。
 お鍋が恋しいですね。どんな食材があるのか、見ているだけでも楽しい専門店。

子持ち鯉

 珍しい商品もたくさん。
 初めて見るものばかりです。こちらは”子持ち鯉のうま煮”。飴色の鯉が珍しく、見入ってしまいました。

ゆばきのこ

 棒鱈、ニシン、ごまめ。

有次

 そして錦市場、東寄りにある「有次」。こちらは現在包丁や鍋などを扱う老舗です。京都の台所、料亭の調理場を支えていると言っても過言ではありません。ちょうど茶懐石”柿傳”さんの料理人の方が、風呂敷いっぱいの調理道具を抱えて車へ積み込んでいる姿も。

 今回、久しぶりに錦市場へ足を運びました。やはり専門店街。スーパーでラップに包装された商品を見慣れている私にとって、とても活気があり、魅力的でした。食材の持つ色、つや、匂い。店主との会話。きっと若冲もここ錦市場でいろいろな刺激を受けていたのかなぁ、と思いを馳せて。
 皆さんも、ちょっとおしゃれをしてお出かけして見てはいかがでしょうか?

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