日本唯一の黒いマリア像のある「鶴岡カトリック教会」
No. 285
今回は庄内地方の酒田と並ぶ二大都市、鶴岡へ。
この街には明治・大正期の洋風建築が残り、異国情緒ただよう一角もあります。
鶴岡には酒田からJR羽越本線で向かいましたよ。
乗車時間は約30分。途中の「余目(あまるめ)」駅は映画『おくりびと』では広末涼子さんが演じた主人公に妻・美香がこの駅のホームに立っていたシーンがありました。
酒田と鶴岡を訪れたのは夏。
電車の車窓から見渡す、日本有数の米づくりの庄内平野は水田が広がり、その向こうには鳥海山をはじめとする山々、そして澄みきった空。収穫の秋を迎える前の田んぼの美しい緑色が心に染み入りました。
鶴岡駅に到着すると、ロータリー付近に「雪の降る町を」の碑を発見!
楽譜がデザインされていますが、これは作曲者の中田喜直がこの曲を作る際、友人宅のある鶴岡で見かけた雪の降る風景から着想を得たことから。雪国の降雪風景がメロディを連れてきてくれたのかもしれません。
JR鶴岡駅前には「鶴岡市観光案内所」があります。ここで鶴岡旅の情報をゲットしましょう。
お米やお酒をはじめとする庄内の多様な食文化を気軽に体験できるのが、観光案内所に併設するフードコート。ここでは鶴岡の地酒や地元ワインをはじめ、庄内浜直送の新鮮な海鮮、鶴岡産そば粉を使った手打ちそばや地元産のお肉料理などが楽しめます。
在来作物が多い山形県ですが、なかでも鶴岡はその3分の1を担っているそう。私も庄内を旅する前、酒田出身の友人から「枝豆(茶豆)を買うなら必ず鶴岡で」とアドバイスをいただいていました。
隣接する「マルシェコーナー」では鶴岡で収穫された野菜や果物を用いたピクルスやジャム、お菓子などを見つけましたよ。
これは庄内産のいちごで作ったドライストロベリー。お土産によいです♪
観光案内所ではレンタサイクルも用意されています。
鶴岡は観光スポットが駅前から少し離れた場所に点在しているので、利用してはいかがでしょうか。
さて、私も鶴岡で訪れたかった場所に自転車で行きました。
その1つが高さ23.7mの赤い塔が目印の「カトリック鶴岡教会」です。明治36年に建てられたロマネスク様式建築で、ここは昔、庄内藩家老屋敷だったそう。敷地内には幼稚園もあります。
天主堂のなかに足を踏み入れると、白亜の柱と壁、天井につつまれ、それらが醸す厳かな空気に心が洗われるようでした。
窓から差し込んでくる自然光の筋もやわらかく、いつまでも佇んでいたくなるような気持ちになりました。
天主堂の左側の副祭壇には黒いマリア像が。
これは日本で唯一の黒い肌のマリア像で、明治36年に献堂記念として、フランス・ノルマンディー州のデリブランド修道院から寄贈されたもの。
実は黒いマリア像を見たのはこれで2度目。初めて見たのはバルセロナ郊外のモンセラットの聖堂に安置されている幼いイエスを抱く黒いマリア像でした。この像を拝むため、多くの人が行列をなしていたことが思い出されます。
また、この教会ではステンドグラスではなく「窓絵」が使われています。これも日本でこの教会だけのもの。
これは薄い透明の紙に描かれた「貼り絵」を二重窓のガラスの内側に貼り、その両側からガラスで挟んだもの。ステンドグラスの代用品だったのかもしれません。
個人的に好みだったのはこの曲線が美しい灯り。
シンプルかつ気高く、明治から今までこの教会を訪れた人たちを見守ってきたのでしょう。
<ご案内>
鶴岡市観光案内所
山形県鶴岡市末広町3-1マリカ東館1階
TEL 0235-25-7678
https://www.tsuruokakanko.com/
鶴岡カトリック教会
山形県鶴岡市馬場町7-19
TEL 0235-22-0292
http://www.turuoka-catholic.or.jp/
まずはご試着ください♪
フォンテーヌを探すウィッグショップについて詳しく知りたい方はコチラ!
おしゃれに。FONTAINE