
自然ゆたかな大磯城山公園で大人の休日
No. 376
5月末から各地で順に梅雨の時期に入り、ぐずついた天気がつづく今日このごろ。梅雨の晴れ間が訪れたら、自然ゆたかな公園をのんびりと散策しませんか。今回わたしが足を運んだのは、神奈川県大磯町にある「大磯城山公園」。公園までのアクセスは、JR東海道線「大磯駅」からバスに乗り、「城山公園前」を下車して徒歩約3分です。駐車場もありますよ。
公式ホームページによると、大磯城山公園は、「旧三井財閥別荘跡地と旧吉田茂邸跡地を整備した神奈川県立都市公園」で10ヘクタールの広さがあります。旧三井別邸地区には茶室や大磯町郷土資料館があり、旧吉田茂邸地区には吉田茂の邸宅を再建した建物や和風庭園があるそう。わたしは、旧三井別邸地区の南門から入ってみました。
国道1号線のそばにあるとは思えない自然ゆたかな公園。木漏れ日がうつくしいです。公園は坂道が多く、子ども用の遊具などもないので、ゆったりした大人の時間を過ごしたい人やハイキングをしたい人におすすめですよ。
ゆるやかな坂道を上ると展望台があります。
展望台からの眺め。相模湾の向こうにある伊豆半島や真鶴半島、写真には写っていませんが富士山をはじめとする山々を楽しむことができます。見晴らしがよくて、体が軽くなるような気持ちよさを感じました。
わたしが訪ねた5月中旬は、目にも鮮やかなサツキが咲き誇っていました。眺めているだけで元気をもらえるような美しさです。
「華蔵門」と名づけられた門をくぐると、アジサイの小道がつづいていました。この日はアジサイが咲き始めたばかりでしたが、梅雨の時期の今ごろは可憐な花がたくさん咲いているかもしれません。
次は「通雲門」という門をくぐってみましたよ。
深い森に迷い込んだような雰囲気です。ところどころにベンチがあり、のんびりと座りながら自然を満喫しているカップルなどがいました。
小淘綾ノ滝(こゆるぎのたき)と名づけられた滝があり、水の流れる音と鳥のさえずりだけが聞こえる静かな環境に癒されます。実際に、水の流れる音には「1/fゆらぎ」と呼ばれる波形が含まれていて、心をリラックスさせる効果があるそうです。
山道のような感じなので、ハイキングをしたい人にぴったりですね。
坂道を下ってくると竹林もあります。
先ほどの滝が流れ込む不動池。池のまわりはモミジに囲まれているので、秋になったら見事な紅葉を楽しむことができます。紅葉の時期にはライトアップもされるみたいですよ。
池のそばに茶室「城山庵」を発見。抹茶をいただけるとのことで、一服してみることにしました。
茶室の横にある休憩スペースで抹茶をいただくことができます。抹茶以外にコーヒーや紅茶、ジュースもありました。
抹茶は生菓子付きと干菓子付きの2種類から選べます。わたしは生菓子付きの抹茶を注文してみましたよ。アジサイをイメージしたという愛らしい生菓子は、中にあんが入っていてやさしい甘さ。苦みのある抹茶とよく合います。
ゆっくり休んだあとは、茶室を見学させていただきました。公式ホームページによると、城山庵は「神奈川県大磯町の三井家別荘に置かれていた国宝の茶室『如庵』を模して、平成2年(1990年)3月に落成」したものだそう。なお、国宝の茶室「如庵」とは、「茶の湯の創成期に織田信長の弟の織田有楽斎が建てた茶室」とのこと。
むかしなつかしい和室(控えの間)。
縁側からは日本庭園を眺めることができます。渡り廊下の先に水屋と茶室があり、茶室はうす暗く2畳半ほどの広さしかありません。明るく楽しみながらではなく、心を静めて瞑想するように一服していたのかなと想像しました。
今回は、大磯城山公園をご紹介しましたが、いかがでしたか。敷地がとても広いので、大磯町郷土資料館や旧吉田茂邸地区へは足を運べませんでした。旧吉田茂邸地区には美しいバラ園もあります。みなさんもぜひおしゃれをして、ゆったりとした大人の時間を楽しんでくださいね。
<大磯城山公園(管理事務所)>
神奈川県大磯町国府本郷551-1
0463-61-0355
<茶室 城山庵>
営業時間:9:00~16:00(ラストオーダー15:30)
休業日:年末年始、閑散期の月曜日
※営業時間などの詳しい情報は、お問い合わせください。