冬の訪れと紅葉を楽しむ!日本有数の瀑布「華厳の滝」
No. 448
冬のツンとした冷気と紅葉を感じたくて、車を走らせた先は日光。
友人たちとの女子旅です。
都内を出発したのは朝の8時過ぎで、久しぶりのドライブにおしゃべりが止まりません。高速を降りて、いろは坂にさしかかると外気がぐっと冷たくなり、車窓から見える木々が赤や黄色に色づいています。
いろは坂特有のカーブをいくつも抜けながら、降り立ったのは「華厳の滝」。

遠くに見える山やあたりの樹木は冬のもので、高地にたどりついた!という実感が湧きます。
華厳の滝はエレベーターで観爆台へ降り、下から滝を見上げるという観賞スタイルになっています。「観爆」という言葉に初めて出会いました。


日光のみならず、日本を代表する名瀑・華厳の滝は、約1200年前、日光開山の祖・勝道上人によって発見されたと伝えられています。滝の名は、仏教の経典「華厳経」に由来するとも、かつて存在した「華厳寺」からその名をとったとも。

約2万年前、男体山の噴火によって流れ出た溶岩が川をせき止め、中禅寺湖が生まれたことが滝の始まり。湖の水が断崖を一気に流れ落ちる姿は、まさに自然と信仰が織りなす荘厳な景観そのものです。
高さ97メートルの断崖から落ちる水の勢いは、思わず息をのむほど。
水しぶきが風に乗って小さな霧のように散っていたのでしょうか、冷たさが心地よく感じられました。

激しい瀑布もそうですが、風と水と気の遠くなるほどの時間が作り上げた、切り立った崖の鋭い刃物を思わせる姿も畏怖の念を抱かせます。
華厳の滝を見物する展望台ではツアーで訪れていた外国人旅行者の姿が多く、スマートフォンで滝を撮影しては歓声を上げていました。

ひと昔には見られなかったインターナショナルな雰囲気が漂っています。

日本有数の名爆を望む展望台の近くには売店もあります。
訪れた日付を刻めるメダルも販売され、観覧記念のお土産によいかもしれません。
雄大さが心を震わせる、華厳の滝を鑑賞した後は日光市街地に車を走らせ、老舗の「油源」へ。
お待ちかねのランチタイムです。


日光名物の湯葉づくし膳にも惹かれましたが、寒い日のドライブ後でスタミナを付けたいという思いから、私はHIMITSU豚のランチをチョイス。ほんのり甘いタレが絡んだ、やわらかなお肉を美味しくいただきました。
友人の1人は初めての日光ということで名物の湯葉をふんだんに使ったランチをオーダーしていましたよ。
食後は油源からすぐの「日光金谷ホテル」へ。
日本最古のリゾートホテルとして知られるこのホテルは、どこを見てもクラシックで優雅。ロビーには暖炉があり、やわらかな灯りが木の壁を温かく照らしていました。


館内では、かつてこのホテルを訪れた著名人たちの記録パネルを見ることもできます。
夏目漱石やヘレン・ケラー、アインシュタインなど、そうそうたる顔ぶれ・・・。
彼らがこの場所でどんな会話をし、何を感じたのだろうと想像する時間です。
また、ホテル敷地内の紅葉が見事で、しばらく立ち止まって、美しく色づいた葉を心に焼き付けました。

ホテルを後にして、青い水面の大谷川にかかる朱塗りの神橋へ。
橋の近くから山々を見渡すと、中腹には赤と金色のグラデーションがきらめいて見えました。川の流れの音と冷たい空気が、心の奥のざわめきを洗い流してくれるようです。

秋から冬にかけての日光は、静けさの中に凛とした力を秘めているよう。
この地の自然の懐に抱かれると、目に映るものの色が立ち上がり、くっきりと鮮やかに感じられるようになります。
きっとこの感覚が私を再び日光へと向かわせるのです。皆さんもお出かけしませんか。
<ご案内>
華厳の滝
栃木県日光市中宮祠
0288-55-0030
http://kegon.jp/
油源
栃木県日光市上鉢石町1028 1
0288-54-1627
http://www.aburagen.jp/index.html
日光金谷ホテル
栃木県日光市上鉢石町1300
0288-54-0001
https://www.kanayahotel.co.jp/nkh/