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新年の始まりは日本が誇る美の遺産「日光東照宮」へ

No. 450

冬の澄み切った空気の中、日光東照宮の参道に立つと背筋がすっと伸びるような清らかさを感じます。
東照宮前

長い参道の先には、徳川家康公を祀る壮麗な社殿群。
東照宮は1617年、家康の死後に建立され、三代将軍・家光の時代に現在の豪華な姿へと整えられました。

以前、家光の廟がある大猷院を紹介しました。

東照宮が金色に輝く彫刻や朱の柱、繊細な彩色をふんだんに用いているのに対して、大猷院は祖父の眠る東照宮より目立つのは控えたいという家光の希望で色味を抑えて落ち着いた色調で造営されています。

長い列に並んで観覧券を購入した後、参道を進んでまず目に入るのが、境内で唯一の素木造りの建物「神厩舎(しんきゅうしゃ)」です。
これは神馬をつなぐための厩舎で、他の華やかな社殿とは対照的に、木の質感がそのまま残されています。
神厩舎

この神厩舎では「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿を見ることができます。
小さな体で人の生き方を諭すような表情を浮かべる三匹の猿たち。その前には常に人だかりができ、皆、猿たちを背景にスマートフォンを構えて撮影しています。

さらに奥へと進むと「上神庫(かみじんこ)」の妻に彫られた「想像の象」が現れます。これは当時、実物の象を見たことがない彫師がイマジネーションを働かせて彫ったもの。下絵は狩野探幽が描いたと言われます。
上神庫の象

そのユーモラスな表情と丸みを帯びた造形はどこか愛らしく、長い年月を経た令和の今でもセンスを感じさせてくれます。

ちなみに境内には3つの校倉造りの神庫があります。
これは祭具を入れる倉で、お祭りに使う道具が収納されています。
なかでも、上神庫は最も重要な御神宝が収められている倉だそうです。

それにしても、日光市街地はもとより、東照宮にもものすごい数のツーリストが押し寄せていました。訪日外国人の数が過去最高を大幅に更新したというニュース(2025年10月)にも納得します。
境内イメージ

そして、いよいよ東照宮の象徴ともいえる「陽明門(ようめいもん)」へ。
白い柱と金の装飾がまばゆいほどに輝き、細部には500を超える極彩色の彫刻が施されています。
陽明門

「日暮の門」と呼ばれるほど、その美しさは1日中眺めていても見飽きないと言われます。
陽明門部分

しばし足を止め、太陽の光を受けてきらめく装飾の1つ1つに嘆息してしまいます。

その向こうに続くのは「唐門(からもん)」。
白漆喰に金具が映え、東照宮の荘厳さをさらに際立たせています。個人的には陽明門より唐門推しです(笑)。
kara_o190

唐門の脇を抜け、東回廊の奥へ進むと見えてくるのが「坂下門(さかしたもん)」です。このあたりになると参拝客が密集し、狭い通路を譲り合いながら歩くことになります。

坂下門の手前には東照宮の人気の「眠り猫」がいます。
三猿と並び、東照宮を代表する彫刻ですが、あまりの人の多さに近づくのも、ひと苦労…。小さな猫が穏やかに眠る姿を一目見て、撮影しようと、皆が一斉にスマホを掲げています。
残念ながら私は撮影できませんでしたが、どうにか見上げることができました。

眠り猫の先には、207段の石段が続き、継ぎ目のない一枚石が徳川家の威厳を感じさせます。
奥宮へ続くこの石段を登ると、木々のざわめきとともに静けさが増していき、境内の喧騒が嘘のように遠のきます。
石段

休憩しながら上がる人も少なくなく、息を整えながら登りきった先の奥宮には、家康公の御墓所「御宝塔(ごほうとう)」があります。実はこの奥宮が公開されたのは1965(昭和40)年のこと。
御宝塔

八角形の台座には、意外にも地味な感じの宝塔が鎮座しています。
これは1863(天和3)年の大地震で破損したものを5代将軍綱吉公が唐銅製に造り変えたものだそう。鶴や亀、獅子の装飾も見られます。
ここが天下人の眠る場所…。自然と頭が下がりました。

さて、東照宮の境内では灯籠の美しさにも目を向けてほしいものです。
銅製の「蓮灯籠」や、長い年月を経て苔むした石灯籠など、それぞれに異なる趣があります。
蓮灯籠

石灯籠

冬の澄んだ空気の中で、静かに佇む灯籠の姿はまるで祈りの象徴のようです。

東照宮を後にして、二荒山神社への参道を歩きました。
杉の大木が連なり、道の両側から降り注ぐ木漏れ陽が優しく感じられます。
深呼吸をすると、冷たい空気の中にほのかな木の香りが混ざり、それだけで気持ちが洗われるようでした。
二荒山神社への参道

東照宮を訪れると、家康公が祀られてから400年以上を経てもなお、ここが人々にとって“祈りの聖地”であり続けている理由がわかる気がします。
イメージ

豪華絢爛な社殿だけでなく、その周囲に漂う静寂や凛とした空気を含めて、新しい年の始まりにふさわしい、心を整える時間が静かに流れています。

<ご案内>
日光東照宮
栃木県日光市山内2301
0288-54-0560
https://www.toshogu.jp/

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