映画やCMのロケ地にも。「安芸の小京都」竹原へ
No. 197
広島県の瀬戸内海沿岸にある竹原市。
一説によると「竹原」の地名は豊かな竹林があることからその名が付けられたとか。
人口約26000人の竹原市には、世界から観光客が押し寄せる「うさぎの島」こと大久野島や、CMやテレビ番組ロケ地によく使われる「町並み保存地区」があります。また、アニメ「『たまゆら』の舞台になったことから「たまゆらの聖地」といわれ、巡礼者も多く訪れます。
今回は安芸の小京都とよばれる竹原の「町並み保存地区」にお出かけしましょう。
時代が止まったかのような、古い家々が連なる町並み保存地区はJR竹原駅から徒歩約10分。
竹原は平安時代、京都・下鴨神社の荘園として栄えた歴史があることから「安芸の小京都」と呼ばれるようになりました。
地元の人は「本町通り」と呼ぶ町並み保存地区は情緒豊かな落ち着いた町並みが南北に約350m続きます。
歩いていると、電線や電柱がないことに気がつきます。
なんだかデジタルとは対極にあるような町。
徹底して古い町並みを残していることがよくわかりますね。
散策中、お昼寝する猫にも会いましたよ。
この地区には江戸時代後期に製塩業や酒造業で成功した人たちのお屋敷も立ち並んでいます。木造家屋のさりげなく細やかな細工を見つける楽しみもあります。なかには見学可能なお宅もあるので、興味のある方は中に入ってみるのもよいでしょう。(見学に有料なお宅もあり)。
明治5年に建造された旧笠井邸は通りの突き当りにある古民家。
竹原には昔、塩田があり、製塩業が盛んだった歴史がありますが、ここは昔「浜だんな」とよばれる塩田経営者のお宅でした。
一般公開され、中に入って見学ができます(入場無料)。
ここはコンサートや展示会の会場に使われることもあります。
NHKの連続テレビ小説『マッサン』のモデルであり、ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝も竹原の出身です。彼の生家「竹鶴酒造」もこの町並み保存地区にあり、現在も営業を続けています。
『マッサン』をきっかけに多くの観光客が竹原を訪れていますが、皆が記念撮影に訪れるのは「憧憬の広場」にある竹鶴政孝・リタ夫妻の銅像。
この像は竹原出身の陶芸家・今井眞正(いまい まきまさ)さんが手がけたもので2015年に設置されました。この像は等身大なのだとか。
最近では、この地区に建つ築約100年以上の古民家がリノベートされ、NIPPONIA HOTELブランドのホテルとして開業されたことも話題をよびました。1泊6万円もするそうですが、オープン当初は100人を超える人たちからの予約が殺到したそうです。こちらもその1つ。
こちらは初代郵便局だった建物。風格がありますね。
町並み保存地区の終点にあたるのは「胡堂(えびすどう)」。
このお堂は大林信彦の映画『時をかける少女』の撮影にも使われ、今でも大林作品のファンが訪れるスポット。
この胡堂は1500年代に建造され、出雲の国より分神として、大国主命と事代主命を祀っています。
町並み保存地区に暮らす人々の心の拠り所として、そして縁結びにご縁があるといわれています。通りを見渡すように建てられ、古くからこの通りを見守っている存在のように感じました。
胡堂からほど近い場所にある藤井酒造は1863年創業という老舗の酒蔵。
江戸時代末期の建物という酒蔵の一角は「酒蔵交流館」として改修され、イベント会場などに活用されています。
酒蔵らしく天井が高く、太い柱や天井のはりが見られ、歴史と伝統を伝えます。
ここではお酒やお米の成分の入ったコスメや器やお菓子、おしゃれな小物なども販売されています。
「宝寿」や「龍勢」というおいしいお酒をおちょこで利き酒する楽しみも。
この酒蔵のお酒は海外にも進出し、外国の評価も高いのです。
残念ながら、タイミングが合わずいただけませんでしたが、酒蔵交流館には手打ちそば処「たにざき」が併設され、美味なおそばを味わうこともできます。
これはまたの機会に。
酒蔵交流館から向かったのは「道の駅 たけはら」。
地元の物産を販売するコーナーで見つけたのは「氷筍(ひょうじゅん)ジェラート」。
なんとタケノコ入り!
竹原の小梨町小吹地区で収穫できるタケノコは柔らかくてうまみがあると言われ、このジェラートにも使われています。
このツブツブがタケノコ。
ほとんどタケノコの風味は感じられませんが、食感が楽しいです。
「安芸の小京都」竹原を訪れたら、町並み保存地区の情緒ある通りを歩き、地元のおいしいお酒や料理を味わってはいかがでしょうか。
〈ご案内〉
旧笠井邸
広島県竹原市本町1丁目9−11
酒蔵交流館
広島県竹原市本町3丁目4-14
電話 0846-22-7131
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