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山形市からプチトリップ!かみのやま温泉の足湯へ

No. 245

冬本番になりましたね。
先日、所用で山形市に行ったところ、急遽3時間ぐらい自由時間が生じました。
嬉しいものの、まったくのノープラン...。
しかし、JR山形駅の路線図を見ていたら「かみのやま温泉」駅を発見!
しかも所要時間は片道約12分と、3時間以内に山形駅に戻ってくるには利便性もよさそう!もちろん、温泉の文字に惹かれたのはいうまでもありません。

かみのやま温泉駅

というわけで、JR山形駅から奥羽本線(山形線)に乗り、降り立ったのは「かみのやま温泉」駅。この駅がある上山市は山形県東部にあたる村山地方の最南端にあたり、山形市のお隣の自治体になります。

「かみのやま温泉」は560年以上前から温泉が湧き続ける、歴史ある温泉地。
上山城の城下町として、また羽州街道の宿場町としても栄えてきました。

通り

地名の由来は蔵王山(蔵王連峰)の麓にある立地に由来します。
昔から蔵王山の麓を「山方」と呼び、山方はさらに「上山方」と「下山方」に分けられ、「下山方」は「山形」に、「上山方」は「上山」と呼ぶようになったそうです。

蔵王連峰を拝める、かみのやま温泉は会津の東山、庄内の湯野浜と並んで「奥羽三楽郷」の1つとして、親しまれてきました。
上山市内には湯町、十日町、新湯、高松、葉山、河崎、金瓶などの地区に温泉が湧き出ており、それらを称して「かみのやま温泉」といいます。市内にはなんと76もの公衆浴場があるそう。

かみのやま温泉に来たものの、山形市に戻ることを考えたら、滞在できるのは正味1時間30分ぐらい。
立ち寄り温泉に入湯してのんびりしたいけれど、それではせわしない…。
そこで、駅から徒歩圏で行ける足湯スポットを巡ることにしました。

歓迎の湯

まずは市内を流れる前川の橋のたもとにある足湯へ。
「歓迎湯」と書かれています。
湯煙がほのかに立ち上る足湯は朝早いせいか、貸し切り状態。
4~5人用のこぢんまりとした湯船に足を浸けた途端、足の筋繊維が1本1本ほどけていくようなリラックス感に包まれました(*´▽`*)シアワセ!
暮らしている地域に足湯場があるって、なんと素敵なことでしょう。
湯船

仕事の打ち合わせなども足湯に浸かりながらできると幸せですね。

江戸時代、上山は上山藩が置かれた城下町でした。
町を見下ろすように建つ上山城は上山藩の居城で、小さいながらも美しく「羽州の名城」と言われました。天守閣からは蔵王連峰が望め、かつてお城に暮らした人たちは風光明媚な景色に心を洗われたことでしょう。
上山城

現在、上山城は郷土史博物館になっており、天守閣に展望台が設けられ、蔵王連峰や上山市内を望むことができます。

次に向かったのは上山城の近くにある足湯です。
上山城近くの足湯

周辺が緑に囲まれた足湯場にふくらはぎまですっぽり浸かっている間、遠くに連なる蔵王の山々の姿を楽しみましたよ。
足湯中

よく見ると、足湯の横でブドウが実をつけているのを発見!
後で知ったのですが、上山は山に囲まれ、豊かな土壌と長い日照時間、昼夜の寒暖差のある土地柄。ブドウの栽培に適しているそうです。
ブドウ

こういったことからワインに使用するブドウの産地となり、近年では「ワインの郷」として注目を集めているのだとか。

ここで、かみのやま温泉の誕生にまつわる話を紹介しましょう。
この温泉の別名は「鶴脛(つるはぎ)の湯」といいます。
それは昔、鶴が温泉で脛の傷を癒し、飛び去ったことに由来します。
鶴を目撃したのは長禄2年(1458)、肥前の国の月秀上人という旅の僧。彼が1羽の鶴が飛び去った後、その場を見ると温泉が湧き出ており、それが現在の「かみのやま温泉」だそうです。
ちなみに湯町には「鶴の休石」があり、そこが「かみのやま温泉」発祥の地と言われています。
足湯から見える山

かみのやま温泉の泉質はアルカリ性(低張性弱アルカリ性高温泉)で「食塩」や「含石膏弱食塩泉」が主成分。保湿や美肌に関係する「メタケイ酸」を多く含む、いわゆる「美人の湯」です。源泉温度は66.2度で熱めなのが特徴。体の芯からじっくりと温まると評判です。

上山城近くにある足湯を後に復路の電車に乗車するため、かみのやま温泉駅へと向かいました。

山形銀行

帰り道の途中、山形銀行のさくらんぼマークが目に飛び込んできました。可愛いですね!

前川にかかる橋を渡る手前、偶然にも第81回アカデミー賞外国語映画賞を獲得した映画『おくりびと』のロケ地となった「上山コンチェルト」の前に通りがかりました。
映画館に作品を観に行き、登場する建物や風景がどれも素敵だったので、この偶然に感激!
コンチェルト

前川に面して建つコンチェルトは主人公・小林大吾の実家として使われていました。
本木雅弘と広末涼子が演じた主人公夫婦の生活がここを舞台に描かれています。昔はさまざまなお店として使われていましたが、現在は内部を公開し、『おくりびと』のロケ写真や台本などが展示され、イベント会場としても使われているそうですよ。
コンチェルト2

上山市は浴衣の似合う町を目指して、夏になると「ゆかたまつり」を実施し、毎年7月最終金曜日は「ゆかたデー」を設けています。この日は市の職員をはじめ、金融機関や駅、病院などで働く人たちが浴衣を着て働くなど、市をあげて盛り上げているそうです。

今回は駆け足の旅でしたが、かみのやま温泉の温泉はもちろん、城下町や宿場町として栄えた歴史にふれ、温泉にゆっくりと入りたいと思っています。

<ご案内>
上山市観光物産協会
山形県上山市矢来1丁目2-1
TEL 023-672-0839
http://kaminoyama-spa.com/

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