庄内の恵みがいっぱい！「酒田夢の倶楽」へお出かけ

以前、山形県酒田市にある山居倉庫を紹介しました。
今回は全12棟ある倉庫のうち2棟を改装して作られた、酒田市観光物産館「酒田夢の倶楽（さかたゆめのくら）」にお出かけしました。

1893（明治26）年に建造された山居倉庫は今も現役の農業倉庫として使われています。雨風に耐えてきた年季を感じさせる黒塗りの木肌の倉庫とケヤキ並木のバランスが美しい風景は鉄道会社のCMのロケ地になったこともあるので、見覚えのある方もいらっしゃるかもしれませんね。

「夢の倶楽」は物産品を販売する「幸の館」と酒田の歴史と文化を紹介する「華の館」で構成されています。

入り口付近には酒田ならではの味が楽しめるファストフードコーナーがあります。
ここでは山形のブランド米、つや姫のおにぎりや玉こんにゃくのほか、「つや姫ソフトクリーム」や「さくらんぼソフトクリーム」が人気です。その他、酒田の地酒が飲み比べできますよ。

さっそく小腹を満たすために、つや姫のおにぎりと玉こんにゃくをいただきました。

つや姫は山形県が県をあげてサポートしているブランド米。東京でもよく見かけます。
日本のソウルフード・おにぎりで食べると、そのうまみにしばし瞑目…。
山形の内陸地方が発祥といわれる玉こんにゃくは転がして炒め、タレをからめています。おにぎりとの相性も抜群です。

物産コーナー「幸の館」ではお米をはじめ、日本酒、お惣菜、お菓子、工芸品などが沢山並びます。

酒田が属する最上川の河口に開けた庄内平野は日本でも有数の米どころであり、多くの野菜や果物が収穫できる食の宝庫。それは夏の長い日照時間と昼は暑くて夜は涼しいといった気温差なども、味の良い産物を収穫できる条件となります。

そんな恵まれた土地柄だけに物産コーナーには美味しそうなオーラを放つものが目白押し！

ところで、私が訪れた9月初旬は梨の旬を迎えた頃でした。
山形県は西洋梨の生産量が全国シェア６割を占める土地柄。
地元の方からすすめられたのは「刈屋梨（かりやなし）」で、これは酒田市豊川地区で明治時代から栽培が始まりました。刈屋梨は土づくりから始まり、綿棒を使って受粉作業が行われるなど、手間ひまかけて作られている品種。豊水や幸水と比べ、収穫量が多くないため、全国にはあまり出回っていません。

刈屋梨をはじめとする酒田の新鮮な果物や野菜は夢の倶楽の目の前にある「みどりの里 山居館」で販売されているので、青果物をお土産に購入したい方はこちらを利用されるのもよいでしょう。

酒田に古くから伝わるカワイイ飾り物を見つけましたよ。

うさぎの人形の奥に吊るされているのは酒田に伝わる「傘福(かさふく)」と言われる吊るし飾りで、九州・柳川のさげもん、伊豆稲取のつるし飾りとともに「日本三大つるし飾り」のひとつ。縁起の良い飾りものとして、酒田の人々が江戸時代から大切に繋いできたものです。

酒田の歴史と文化を紹介する「華の館」には、酒田にゆかりあるあのドラマの人形ギャラリーが展開されていますよ。
そのドラマとは…日本だけでなくアジア各国でも大人気のＮＨＫ連続テレビ小説「おしん」です。

「おしん」は、初回放送時（1983―84年）の最高視聴率が62.9%で、これはテレビドラマでは史上最高視聴率の記録です。

世界約70カ所で放送されているおしんの世界観を表現した人形は、人形作家の大滝博子さんが手がけたもの。とても緻密で、愛らしい人形が並んでいますよ。

また、ドラマを見たことのある人にとっては心が締め付けられる、おしんの子ども時代の名シーンの写真も展示されています。

さて、2棟の倉庫の間にはステキなオープンテラスが設けられていますよ。

このテラスが気持ちいいこと！
酒田を訪れたら、山居倉庫の黒塗りの壁とケヤキの樹々に囲まれたこのカフェスペースにぜひ立ち寄ってください。
時間の流れがゆっくり…そんなリラックスした時間を感じるはずです。

夢の倶楽の締めで、さくらんぼのソフトクリームをいただきました。

さくらんぼは今や山形の代名詞。ソフトクリームはほんのりと酸味があり、さくらんぼの甘みが封じ込められていました。
今度、夢の倶楽を訪れたら、つや姫入りのソフトクリームに挑戦したいものです。

＜ご案内＞
山居倉庫「酒田夢の倶楽」
山形県酒田市山居町1-1-20
TEL　0234-22-1223

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