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朱の鳥居が連なる聖域。恵比寿山下伏見稲荷へ

No. 461

トレンドの発信地として語られることの多い渋谷区恵比寿は華やかな通りの奥に、ひっそりとした聖域を隠し持っています。

「恵比寿山下伏見稲荷神社」は恵比寿駅付近の喧騒から少し足を伸ばした、住宅と商店が混在する道の途中にあります。コンクリートのビルの脇にこぢんまりとした朱の幟が忽然と現れ、ここは一体何⁉︎と好奇心をそそられます。
外観
稲荷神社といえば京都の伏見稲荷が有名ですが、恵比寿にあるこのお社は規模は小さいものの、この街で暮らす人々に愛される存在。ビルとビルの間に佇む主の鳥居の前では参拝者がひとり、またひとりと手を合わせていく様子に日常の祈りの積み重ねが感じられます。

稲荷神社は商売繁盛や縁結び、五穀豊穣を司るといわれます。
絵馬

鳥居

朱塗りの鳥居と小さな社殿が建つ境内は決して広くはありません。が、鳥居と同じ朱色を基調にした絵馬が連なる様子は目を見張るものがあり、足を踏み入れた瞬間に空気がわずかに変わる感じがします。

拝殿

稲荷信仰は全国各地に広がっていますが、こうした街中の小さなお社にこそ、人々の暮らしに寄り添ってきた信仰の本質が残っているように思えます。
ちなみに社名の「山下」ですが、もともとこのあたりは昭和41年までは「山下町」でした。この町名から山下伏見稲荷といわれるようになったそうです。
境内

小さなお稲荷様を後にして向かったのは、近くにあるビストロ「le Lion」です。
奇しくも店内のソファは先ほどの山下伏見稲荷の朱色を思わせるカラー。こういう偶然、なんだか嬉しいですね。
店内

ランチに選んだのは、鶏もも肉の煮込み。赤ワインとトマトをベースにした香味野菜をたっぷりと使い、時間をかけてじっくりと火を入れた一皿です。
ランチ

フォークを入れると肉がほろりとほどけ、染み出た旨みが濃厚なソースの中に溶け込みます。素材が長い時間をかけて互いの味を高め合い、やがてひとつの味わいを作り出す…その過程をゆっくりと味わいながら、フランスの食卓を想いました。バゲットでお皿のソースをぬぐい取る頃は一抹の寂しさを覚えるほど、静かで満ち足りた時間でした。

さて、もう1社、恵比寿にある神社を紹介しましょう。
こちらは恵比寿駅のほど近くにあり、林立する飲食店の喧騒と隣り合うように鎮座する恵比寿最古の社です。
恵比寿神社

祭神は商売繁盛と漁業の神、恵比寿様。ふくよかな笑顔で鯛を抱えるその姿は、庶民に長く愛されてきた福の神の象徴です。創建は約2,000年前ともいわれ、古い信仰の記憶が今もなお根づいていることを思うと、感慨深いものがあります。

イメージ

恵比寿に息づく、こぢんまりとした稲荷神社と長い歴史を誇る神社。
華やかな街に残された聖域で心を整えてみるのもよいでしょう。

<ご案内>
恵比寿山下伏見稲荷神社
東京都渋谷区恵比寿1丁目22-21

le Lion
東京都渋谷区恵比寿1-21-16 シェソワエビス 1F
03-3445-8131
http://ebisulelion.jp

恵比寿神社
東京都渋谷区恵比寿西1-11

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