光と緻密な画が美を織りなす。壮麗なサレジオ教会へ
No. 365
東京都内なのに異国を感じる場所。
「サレジオ教会」とも呼ばれる「カトリック碑文谷教会」(目黒区)もその1つ。
足を踏み入れると、ヨーロッパの古い教会を訪ねているかのような錯覚に陥ります。
白とピンクの配色が愛らしい、ロマネスク洋式のこの教会は1954(昭和29)年に建造されたもの。
「サレジオ」の名前はイタリアに本部のあるカトリック教団「サレジオ会」(キリスト教・カトリックの男子修道会)が運営していることからこう呼ばれています。
鐘塔の高さは約36m。付近にはこの高さを凌ぐ建物はほとんどありません。
建物が面している通りは「サレジオ通り」と名付けられ、地域の人々に親しまれていることがうかがえます。
行ったことはないけれどサレジオ教会の名前はよく知っている…そんな人も多いのではないでしょうか。
その名が知られるようになったきっかけは芸能人が挙式した場所として報道されたことが大きいかもしれません。
そんな全国区の教会のなかに入ると…その神聖と壮麗を併せ持つ空間に心を奪われます。
美を彩る壁画やモザイク、イタリアから取り寄せた大理石などがたくさん備わっていることも、この教会の価値を高めてきました。
アーチ状の天井には緻密なフレスコ画が一面に描かれています。
話によると、このフレスコ画は日本最大規模で、ジャコム・フェラーリという芸術家でもあったイタリア人修道士が足場を組んで、3年がかりで仰向けになって描いたものだとか。異国の地で彼はどんな想いでこのフレスコ画を制作していたのでしょうか。
そして光の色彩が鮮やかな左右のステンドグラス。
こちらにはキリストの生誕から復活までが描かれ、圧巻です。
教会内部を彩るどれもが美しく、ずっと眺めていたくなるほど。
まるで美術館のような教会、といえます。
祭壇の近くには中世イタリアで描かれた1枚の聖母(サンタ・マリア)画のレプリカが飾られています。
これは江戸時代中頃に屋久島に布教のために上陸した神父シドッティが持っていた銅版画「悲しみの聖母」に由来するもの。
教会が建てられた時に偶然、この絵が見つかり、レプリカを作ることになったそうです。
昔、この教会の挙式に参加したことがある友人によると、荘厳な雰囲気のなか、パイプオルガンの生演奏や讃美歌の生歌唱もあり、とても雰囲気が素敵で感動的だったとか。
ちなみにカトリックの挙式ですが、日本はバチカンから特別な許可をもらい、諸条件はあるものの信者ではなくても結婚式が挙げられるそうです。
サレジオ教会では不定期ですが日曜日のミサ終了後に古本市やバザーが開催されます。
古本市では本や雑誌、図鑑などだけでなく、アクセサリーや洋服、雑貨、調理器具などが並ぶフリーマーケットが開かれます。
私も時々このフリーマーケットに出かけるのですが、実はこちら、掘り出し物の宝庫なのです。
日曜日のミサは信者ではない人でも参加できます。
終了後に古本市やバザーをのぞいてはいかがでしょう。
ご興味のある方はサイトで開催日をチェックしてみてくださいね。
<ご案内>
カトリック碑文谷教会(サレジオ教会)
東京都目黒区碑文谷1-26-24
TEL 03-3713-7624
https://himonya-salesio.jp/
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