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古刹、緑道、とっておきのビストロまで。幡ヶ谷を散策

No. 463

このブログで初めて紹介する渋谷区幡ヶ谷。
京王線「幡ヶ谷」駅を降りると、暮らしやすい温度感を覚える商店街が広がっています。
商店街

新宿からわずか2駅先なのに、都心の喧騒は遠く、路地を歩くだけで肩の力が自然と抜けていきます。

まず向かったのは「清岸寺(せいがんじ)」です。
このお寺は浄土宗の古刹で、その歴史は江戸時代に遡ります。
本堂

本堂の前で、まず大きな青銅の聖観世音菩薩立像が目に飛び込んできます。
菩薩像

蓮台の上に凛と立つ菩薩像は、訪れる者をやわらかく迎え入れるような佇まい。左手には薬瓶を持っています。

境内で不思議な存在感を放っているのが、インドやネパールのストゥーパ(仏塔)を思わせる石塔。
石塔

梵字が刻まれた半球形のドーム状の石塔は合祀永代供養墓。長い年月の風雨に晒された表面には苔が宿り、長い月日を感じさせます。

その横には「瘡守(かさもり)稲荷」が祀られ、朱塗りの小さな社殿前には狐の石像が両脇に静かに佇んでいます。お寺の中に稲荷神社が同居するという、神仏習合の記憶をそのまま残した空間に、日本の信仰の歴史を改めて感じました。
瘡守稲荷

このお稲荷様は江戸時代からこの地に祀られているそう。
かつては難病として恐れられた疱瘡(天然痘)や皮膚病(できもの・腫れ物)に霊験があるといわれてきました。
看板

面白いのはそのお参りの作法で、「祈願する時には土の団子を供え、全快したら本物のお米の団子でお礼参りをする」というもの。この慣習から、明治末頃まで境内に1軒の団子屋があったほどで、昭和初期までは常に土の団子が小皿に盛られて供えられていたといいます。なお、祈願する時の土は必ず境内の外の土を使うというのが習慣だったようです。

清岸寺を後にして、甲州街道を渡ります。
大きな幹線道路を越えてしばらく歩くと、緑道が整備されています。
緑道

両脇に植えられた木々の深々とした葉が空に向かって広がり、その下を歩くと、都市にいながら森の中にいるのでは?と錯覚してしまうほど。犬を連れた人、自転車を押す人、ベンチで本を読む人。緑道には気持ちの良い緑を求めて近所の人たちが集まります。

ランチタイムは商店街の一角にあるビストロ「デュボワ」へ。
外観

メニュー

白い漆喰の壁に飴色の木製ドア。入口の両脇には黒板が置かれており、チョークで丁寧に書かれたランチメニューが並んでいます。フランス語と日本語が混ざり合うその黒板は、このお店の魅力をさりげなく伝えてくれるよう。扇形の小窓が嵌め込まれた扉が、その向こうに広がる景色への好奇心ををかきたてます。

店内は、外観の印象そのままに居心地の良い空間が整えられていました。とくに外の緑に面したこちらのカウンターは特等席。
カウンター席

ジュース

テーブルに着くと、運ばれてきたのは鶏もも肉のローストをメインに据えたワンプレート。キノコ類をたっぷりと使ったクリームソースが、こんがりと焼かれた鶏肉の上に白くとろりとかかっています。傍らにはなめらかなマッシュポテト、ほうれん草のソテー、人参のラペ、たっぷりのレタスなど。
ワンプレート

クリームソースは重すぎず、キノコの香りと鶏の旨みが溶け合って、一口ごとに満足感が積み重なっていきました。

普段なかなか行くことのない幡ヶ谷ですが、この日はお寺や緑道の散策からランチまで、ゆっくりと時間が過ぎていきました。

<ご案内>
清岸寺
東京都渋谷区幡ヶ谷2-36-1
03-3377-3505
https://seiganji.or.jp

デュボワ
東京都渋谷区西原2-20-8 コーポ小沢 1
03-3467-3958
https://www.cafedubois.net

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