妻恋神社からロシア料理ランチを楽しむ御茶ノ水界隈
No. 271
秋葉原や神田、神保町も徒歩圏内の御茶ノ水。
先日紹介した神田明神もJR御茶ノ水駅からほど近く、オフィスビルが林立するなかには日本初のビザンティン様式の教会「ニコライ堂」など、異国情緒が漂う一角も。
今日は御茶ノ水駅を拠点に散策しました。
JR御茶ノ水駅から聖橋を渡り、清水坂を進んだ先にあるのが「妻恋(つまこい)神社」。
ひっそりとした佇まいの神社は近くにある神田明神に比べると、参拝する人もぐっと少なく、知る人ぞ知る存在。
祭神は、日本武尊(やまとたけるのみこと)、弟橘媛命(おとたちばなひめのみこと)、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)です。
日本武尊と弟橘媛命は夫婦神で、こんな話が伝わっています。
日本武尊が三浦半島・観音から房総半島に渡る時、海が大時化となり、とても困っていました。
そんな時、彼の妻である弟橘媛が海に身を投じると、時化が鎮まったとか。その帰り道に日本武尊が滞在したのがこの神社のある湯島。
そのことを知った住民が日本武尊と弟橘媛を祀ったのが、この神社の始まりだそうです。
日本武尊が描かれた絵馬を発見!
小さな境内には倉稲魂命(うかのみたまのみこと)を祀った稲荷社もあります。
この稲荷社は江戸時代には「正一位妻恋稲荷大明神」と呼ばれ、北区王子にある「王子稲荷神社」と並ぶほどの人気だったそうです。
関東各地では屋敷稲荷として妻恋稲荷を祀るところもあったそうで、当時の人々から厚く信仰されていたことがわかります。
また、お正月に良い初夢を見るための版画もこの神社で売られていたとか。江戸っ子たちは入手した版画を枕の下に置いて、縁起のよい初夢を願ったのでしょう。
縁起のよい版画は今でいえばスマホの待ち受け画面的な存在だったのかもしれませんね。こぢんまりとした境内は派手さはありませんが、昔はお参りする人でいっぱいだったのかも…と想像しながら歩いてみましたよ。
さて、ランチをするため、妻恋神社からJR御茶ノ水駅方面に戻り、明大通りと靖国通りの交差点近くにある路地を目指します。
この路地にあるのがロシア料理店「CAPAΦAH(サラファン)」。緑色のテントが目印です。このお店は1966(昭和41)年創業。小さな階段を下りた地階にあります。
半世紀以上前に生まれたお店は、開業当時のオーナーだったロシア人女性のレシピを今もなお、受け継いでいます。サラファンとは、ロシアの女性がブラウスの上に着るジャンパースカートのような民族衣装のことです。
ロシア料理といえばボルシチを思い浮かべる人もいらっしゃると思いますが、サラファンでは全てのランチメニューにボルシチが付いてきますよ。
ボルシチは数種類の裏ごしされた野菜が使われていますが、なかでもビーツの赤色が鮮やかです。
お店の方の「パンをボルシチに浸して召し上がってください」の言葉に従い、ボルシチにトッピングされているサワークリームを混ぜるとピンク色に。パンを浸していただくと…滋味深いスープの味わいが身体中を駆け巡りました!
この日、ぜひ食べたかったのが数量限定のメニュー「ウズベクピラフ」。
これはクミンが味付けに使われた炊き込み御飯で、ラムをはじめ、いんげんやパプリカ、紫キャベツなどが具材に使われ、見た目からして野趣あふれる米料理。ロシアでは古くから交流のあるウズベキスタンの料理がよく食べられているそうです。
ウズベキスタン伝統の米料理のピラフ(プロフ)は米を肉やスパイス、野菜などと煮て作られます。ロシアでは専門店もあるほどメジャーな存在ですが、日本ではウズベクピラフが食べられるロシア料理店はめったにないとか…。
スパイシーなクミンとラムが食欲中枢を刺激し、どんどん食べ進ませてくれます。
お米もこの料理に合うジャスミンライスを使っているとか。希少価値の高いウズベクピラフにありつけ、とても幸せでした♪
食後はロシア紅茶をオーダー。
底に溜まったベリー系のジャムをかき混ぜ、溶かしながら飲むもので、上品な甘みに癒されました。
今回はランチタイムにうかがいましたが、今度はぜひグランドメニューを楽しめる夜にうかがいたいと思いました。ビーフストロガノフやピロシキなどのロシアの定番料理も、ロシア式ハンバーグといったあまり馴染みのないメニューがお目見えするそうです。
散策するところが沢山ある御茶ノ水界隈。また近々、お散歩したいと思っています。
<ご案内>
妻恋神社
東京都文京区湯島 3-2-6
http://www.tsumakoi.jp/
サラファン
東京都千代田区神田小川町3-10-3 振天堂ビル B1F
TEL 03-3292-0480
https://twitter.com/sarafan_kanda
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